第76回アカデミー賞

第76回アカデミー賞

第76回アカデミー賞は、2004年2月29日にロサンゼルスのコダック・シアターにて開催されました。この年の授賞式では、ビリー・クリスタルが司会を務め、彼の軽妙なトークとユーモアが会場を盛り上げました。式典の前段階として、ノミネーションの発表は2004年1月27日に実施され、関係者やファンの注目を集めました。

ノミネート作品の中で最も多くの11部門にノミネートされたのは『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還|ロード・オブ・ザ・リング_王の帰還』で、その後この作品は史上最多となる11部門で受賞を果たしました。これにより、『ベン・ハー』と『タイタニック』に並ぶ栄誉を手に入れることとなりました。興味深いことに、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還|ロード・オブ・ザ・リング_王の帰還』は演技部門のノミネートがなくても作品賞を受賞した10例の一つとなり、これは特筆に値する記録です。

一方、他のノミネート作品としては、10部門でノミネートされた『マスター・アンド・コマンダー』がありました。ソフィア・コッポラは、自身の作品『ロスト・イン・トランスレーション』で監督賞にノミネートされ、史上初のアメリカ女性監督として同部門に名を連ねました。加えて、彼女は脚本賞を受賞し、家族三世代にわたるオスカー受賞者としても注目を浴びました。

授賞式のハイライトには、ケイシャ・キャッスル＝ヒューズが主演女優賞にノミネートされた出来事があり、当時13歳という若さでの快挙は、この部門における最年少記録でした。この記録は、2013年にクヮヴェンジャネ・ウォレスが更新してしまいます。

また、映画『ミスティック・リバー』のショーン・ペンとティム・ロビンスは、それぞれ主演男優賞と助演男優賞を受賞し、男優両部門を制した史上4例目となりました。授賞式は、受賞者が紹介された際に、各項目の最上段に太字とダブルダガー付きで示される形で進行されました。

授賞式のプレゼンターに関しても話題が多く、特に記念のセクションでは昨年亡くなった映画人が取り上げられました。トム・ハンクスが登場し、コメディアン・俳優ボブ・ホープの功績を称えました。他にも、ジュリア・ロバーツがキャサリン・ヘプバーンを紹介し、映画界の巨星たちへの敬意が表明されました。

放送中はABCがライブではなく5秒遅れでの放映を行い、不測の事態にも対応できるように配慮がなされました。さらに、司会のビリー・クリスタルは、ターミネーターや『ファインディング・ニモ』などの人気映画のパロディを披露し、華やかな演出が観客を楽しませました。あらゆる記録や瞬間が、映画界の歴史に名を残す第76回アカデミー賞の重要な一夜となりました。

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