第77師団 (日本軍)

第77師団

第77師団は、大日本帝国陸軍の師団の一つです。1944年（昭和19年）3月、旭川の第7師団が道東へ進出することに伴い、留守第7師団を基幹として編成されました。当初は第5方面軍に編入され、北海道の大雪山系より西側の地域を防衛を担当しました。

沿革

北海道での編成と防衛

第77師団は、1944年3月に編成され、第5方面軍に編入されました。担当区域は大雪山系より西側地域で、師団は勇払海岸に移動し、陣地構築を行いました。これは、当時想定されていたソ連軍の北海道上陸に備えるためのものでした。

九州への転用

1945年（昭和20年）5月、戦局の悪化に伴い、第77師団は九州に転用され、第16方面軍に編入されました。当初は川内地域に駐屯していましたが、その後、加治木に移り、本土決戦に備えることとなりました。しかし、実際に戦闘を経験することなく、終戦を迎えています。

師団概要

歴代師団長

落合忠吉 中将: 1944年（昭和19年）4月1日 - 1945年5月5日
中山政康 中将: 1945年（昭和20年）5月5日 - 終戦

参謀長

久世弥三吉 大佐: 1944年（昭和19年）4月1日 - 1945年7月16日
欠員: 1945年（昭和20年）7月17日 - 終戦

最終司令部構成

高級参謀: 桑原勝雄 中佐
高級副官: 桜井平次郎 少佐
兵器部長: 藤田又八郎 大佐
経理部長: 石川安之助 主計中佐

最終所属部隊

歩兵第98連隊（旭川）：太田源助 大佐
歩兵第99連隊（旭川）：山口武臣 大佐
歩兵第100連隊（旭川）：上原清二 中佐
騎兵第77連隊（旭川）：尾高三郎 中佐
山砲兵第77連隊（旭川）：一柳恒市 中佐
工兵第77連隊（旭川）：三輪本雄 少佐
輜重兵第77連隊（旭川）：大野慶三 少佐
第77師団速射砲隊: 新田次衛 少佐
第77師団通信隊: 安田栄 少佐
第77師団衛生隊: 森清 大尉
第77師団第1野戦病院: 新川輝明 大尉
第77師団第4野戦病院: 明石勝丈 大尉
第77師団制毒隊: 間野清 中尉
第77師団兵器勤務隊: 野村亮一 中尉
第77師団病馬廠: 佐藤雄吾 大尉

第77師団編合

独立山砲兵第7連隊: 田島昌治 少佐
独立工兵第75大隊: 石浜真琴 少佐

脚注

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
『別冊歴史読本 戦記シリーズNo.32 太平洋戦争師団戦史』、新人物往来社、1996年。

関連項目

大日本帝国陸軍師団一覧

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