第9回カンヌ国際映画祭

第9回カンヌ国際映画祭

1956年4月23日から5月10日まで、フランスのカンヌで開催された第9回カンヌ国際映画祭は、映画業界において重要な舞台となりました。特に、パルム・ドールを受賞した作品や、著名な審査員たちが注目を集めました。

受賞結果

この映画祭では、特に評価の高い作品が数多く受賞しました。以下に、主な受賞作品を挙げます。

• - パルム・ドール: 『沈黙の世界』

- 監督: ジャック＝イヴ・クストー、ルイ・マル
この作品は、人間と海の関係を描いたドキュメンタリーで、自然の美しさと人間の営みが共鳴する内容が高く評価されました。

• - 審査員特別賞: 『ミステリアス・ピカソ 天才の秘密』

- 監督: アンリ＝ジョルジュ・クルーゾー
ピカソの創作過程を捉え、その神秘的な天才性を探ることで、多くの反響を呼びました。

• - 監督賞: セルゲイ・ユトケーヴィッチ

- 作品: 『オセロ』
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を映像化し、強い演技力と視覚表現が印象的でした。

• - 女優賞: スーザン・ヘイワード

- 作品: 『明日泣く』
彼女の演技は、観客の心を打つリアリティを持っていました。

• - 国際カトリック映画事務局賞: 『屋根』

- 監督: ヴィットリオ・デ・シーカ
社会的テーマを扱ったこの作品は、映画としてだけでなく、メッセージ性も強いものでした。

• - 詩的ユーモア賞: 『夏の夜は三たび微笑む』

- 監督: イングマール・ベルイマン
彼の独特の視点で日常の滑稽さを描いた作品が評価されました。

• - 人間的ドキュメント賞: 『大地のうた』

- 監督: サタジット・レイ
文化や生活習慣の違いを乗り越え、普遍的な人間の感情を描き出しました。

審査員

この映画祭の審査員は多国籍であり、映画界で著名な顔ぶれが揃いました。審査委員長はフランスの監督・プロデューサー、モーリス・レーマンが務めました。また、他の審査員には以下のような著名人が名を連ねています。

• - セルゲイ・バシリエフ（ソ連/監督）
• - オットー・プレミンジャー（アメリカ/監督）
• - アルレッティ（フランス/女優）
• - マリア・ロメロ（チリ/女優）
• - ルイズ・ド・ヴィルモラン（フランス/脚本家）
• - アンリ・ジャンソン（フランス/脚本家）
• - ドメニコ・メッコリ（イタリア/脚本家）
• - ジャック＝ピエール・フロジュレ（フランス/プロデューサー）
• - ジェームズ・クイン（イギリス/プロデューサー）
• - ロジェ・レジャン（フランス/ジャーナリスト）

上映作品

映画祭では、多くの作品がコンペティション部門に出品され、国際的な映画界の新しい才能が発見される場ともなりました。

外部リンク

さらなる情報や詳細は、1956 Cannes Film Festivalにてご確認ください。

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