第9後方支援連隊

第9後方支援連隊について

第9後方支援連隊は、陸上自衛隊の第9師団に所属する後方支援専門の部隊です。連隊本部は青森県八戸市の八戸駐屯地に置かれ、東北地方を中心に広範囲な活動を展開しています。主な任務は、第9師団の各部隊に対する補給、整備、回収、輸送、そして衛生支援です。これらの活動を通じて、師団の円滑な作戦遂行を支える重要な役割を担っています。

部隊の概要

第9後方支援連隊は、連隊長である1等陸佐の指揮のもと、青森、弘前、岩手、八戸、秋田の5つの駐屯地に部隊を配置しています。八戸駐屯地には連隊本部、本部付隊、第1整備大隊、補給隊が所在し、各部隊が連携して任務を遂行しています。

歴史

1990年3月、第9師団の近代化改編に伴い、第9武器隊、第9補給隊、第9衛生隊、第9輸送隊を統合し、第9後方支援連隊が青森駐屯地で編成されました。その後、1994年には第309武器直接支援隊を編入し、1996年には武器隊を武器大隊に改編するなど、組織の拡充と変化を重ねてきました。

2010年には、第9師団が即応近代化師団へと改編されたことに伴い、連隊も再編されました。この際、補給・整備組織が集約され、武器大隊が第1整備大隊と第2整備大隊に改編されました。同時に、連隊本部と付隊、補給隊が青森駐屯地から八戸駐屯地へ移駐しました。

近年では、2020年に第2整備大隊特科直接支援中隊が廃止、2024年には第2整備大隊の戦車直接支援中隊と偵察直接支援小隊が統合され、偵察戦闘直接支援隊が新編されるなど、最新の戦術や装備に対応した組織改編が行われています。

災害派遣活動にも積極的に参加しており、1995年の阪神・淡路大震災や2008年の岩手・宮城内陸地震などの大規模災害時には、被災地での人命救助や物資輸送などの支援活動を行ってきました。

部隊編成と任務

第9後方支援連隊は、以下の部隊で構成されています。

第9後方支援連隊本部: 連隊全体の指揮を執ります。
第9後方支援連隊本部付隊: 連隊本部の支援や通信業務を担当します。
第1整備大隊: 第9師団隷下部隊の装備品（衛生器材を除く）の整備を担当します。
第2整備大隊: 第9師団隷下部隊の装備品（火器、車両、誘導武器、通信器材等）の整備と回収を行います。各普通科連隊や高射特科大隊、偵察戦闘大隊への直接支援も担当します。
補給隊: 糧食、需品、燃料、部品、水の補給や、入浴・洗濯業務を行います。
輸送隊: 人員、補給品、車両等の輸送を行います。
衛生隊: 患者の治療・後送及び防疫を担当します。
八戸自動車教習所: 部隊員の運転技能向上を支援します。

主要装備

第9後方支援連隊は、任務遂行のために様々な装備を保有しています。

廃止された部隊

第9後方支援連隊武器大隊: 2010年に廃止され、第1整備大隊と第2整備大隊に改編されました。
第9後方支援連隊第2整備大隊特科直接支援中隊: 2020年に廃止され、東北方面後方支援隊第102特科直接支援隊に編合されました。

関連組織

第9後方支援連隊は、以下の組織とも連携しています。

陸上自衛隊武器学校
陸上自衛隊需品学校
陸上自衛隊輸送学校
陸上自衛隊衛生学校
第6後方支援連隊
東北方面後方支援隊

外部リンク

陸上自衛隊八戸駐屯地 第9後方支援連隊


第9後方支援連隊は、東北地方の平和と安全を守るために、日々活動を続けています。その活動は、災害派遣や国際貢献活動を通じて、地域社会にも貢献しています。

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