第94回アカデミー賞国際長編映画賞出品作一覧

第94回アカデミー賞国際長編映画賞の出品作一覧

本項では、第94回アカデミー賞における国際長編映画賞に各国から出品された作品の詳細を紹介します。この賞は1956年に設立され、アメリカ合衆国以外で製作された長編映画を対象としており、主要な会話が英語以外で行われる作品を評価しています。実行委員会は、出品された全作品を観賞し、最終的な選考を行います。

映画賞の変更と出品国について

国際長編映画賞は、以前は「外国語映画賞」と呼ばれていましたが、2019年にその名称が変更されました。アカデミーは「外国語」という表現が現代には適切ではないとの判断を下し、新たにこの賞が誕生したのです。

第93回アカデミー賞に出品される映画は、2021年の1月1日から12月31日までの間に各国の劇場で初公開された作品でなければなりませんでした。出品の締切は2021年11月1日で、今回は合計93カ国が作品を提出しましたが、最終的にはヨルダンが出品を取り下げたため、92の作品が正式に選考対象となりました。特に注目すべきは、ソマリアが初めて国際長編映画賞に出品したことです。作品『The Gravedigger's Wife』がその名を刻みました。

また、アルジェリア（『Héliopolis』）、ブータン（『ブータン 山の教室』）、ウズベキスタン（『2000 Songs of Farida』）といった国は、前年のリストから失格となった作品を再提出し、再挑戦の機会を得ています。

選考の流れと結果

最終選考に残る15本の作品は、2021年12月21日に発表され、2022年2月8日にノミネートされた5作品が知らされました。その中から誰が栄冠を手にするのか、映画ファンの間で注目が集まります。

出品作に関する備考

出品作に関して、いくつかの国では映画製作者が出品を求められたものの、最終的には応募が実現しなかったというケースもあります。たとえば、ガーナ、ネパール、パキスタンのオスカー選考委員会が映画製作者に出品を依頼したものの、具体的な作品を提出しませんでした。また、ナイジェリアは適格な応募作品が存在しないため、今回はそもそも出品を行わないと発表しました。

ヨルダン代表作の『Amira』は、その題材を巡って論争が起こり、王立映画委員会から撤回される事態となりました。この映画は、主人公であるパレスチナの少女が、自身の実父が囚人ではなく、イスラエルの刑務官であることを知る様子を描いていますが、囚人の権利を訴える団体から批判を受け、慎重な判断が下された結果です。

リトアニアでは、初めにジードル・ジッキテ監督の『The Jump』が選出されたと発表されましたが、最終的にはモハメド・ディアブ監督の『Isaac』が提出されることとなりました。また、ナミビアは選考委員会を初めて結成しましたが、応募はしませんでした。

フィリピンにおいては、映画アカデミーが応募しなかったことに対して、監督協会が「大きな失望」として不満を表明しました。同協会は、アントワネット・ハダオネ、アビッド・リオンゴレン、エリック・マッティ、マッカーサー・アレジャンドレ監督の4作品を挙げ、彼らの才能が評価される機会を逸したことを嘆きました。

まとめ

国際長編映画賞は、世界中の多様な文化や視点を映し出す重要な舞台です。今回の出品作の中には、新たに名を挙げた国々や再挑戦の作品が多数見られ、これからの映画界にますます期待が高まります。

もう一度検索