筑前りょう太

筑前 りょう太

本名を椎葉 亮司（しいば りょうじ）といい、1973年2月24日に生まれた日本のプロレスラーです。幼い頃、小学校3年生の時に初代タイガーマスクの華麗なファイトに魅せられ、将来は自分もプロレスラーになりたいという夢を抱きました。

経歴

その夢を追い、九州産業大学へ進学。在学中はプロレス研究会（現在のプロレス研究部）で学生プロレスに明け暮れ、基礎を磨きました。卒業後は、メキシコでの本場ルチャリブレを学ぶため、土木工事などのアルバイトを掛け持ちして渡航費用を稼ぎます。そして1997年8月、念願のメキシコへ渡り、ルチャリブレ界の重鎮カネックに師事。師匠の厳しい指導のもと、ルチャの技術と精神を徹底的に叩き込まれました。

1998年1月4日、覆面レスラー「SHIIBA」としてプロデビュー。アイスキラーとタッグを組み、ミル・マスカラス、ブルー・デモン・ジュニア組というレジェンド相手に初陣を飾りました。同年には大手プロモーションAAAに入団。4月には磁雷矢、飛影、ゴクウと共に「ロス・カミカゼス」を結成し、メキシコのリングで経験を積みました。

2000年、AAAを離れ日本へ帰国。磁雷矢、SHINOBI、飛影と共に結成したユニット「ルチャリブレ日本」として、プロレスリング華☆激のマットを中心に活動を展開しました。

2002年にはKAIENTAI DOJOへ入団。これを機にリングネームを「筑前りょう太」に改め、新たなキャリアをスタートさせます。同時期、新日本プロレスに突如現れた謎の集団「魔界倶楽部」の一員、「魔界2号」としても登場。新日本プロレスのリングに定期的に参戦し、その存在を広く知らしめました。2003年8月28日、新日本プロレス大阪大会で行われたIWGP U-30無差別級選手権試合で王者・棚橋弘至と対戦。この試合はカベジェラ・コントラ・マスカラ（敗者髪切りまたはマスク剥ぎマッチ）という特殊ルールで行われ、敗れた筑前はマスクを脱ぐこととなりました。

KAIENTAI DOJO時代には、プロレスを通じた地域貢献にも強い関心を持ち、千葉商工会議所青年部で理事を務めるなど、リング外の活動にも積極的でした。2006年4月13日には、プロデュース興行「R-60」を開催。これは観客を60歳以上限定とするユニークな試みでした。

プロレスで生まれ故郷の九州を元気にしたいという長年の思いを実現すべく、地域密着型プロレス団体設立を決意。2007年10月16日には、プロレス業界では初となるNPO法人によるプロレス団体として「九州プロレス」が認証されます。同年11月17日、翌月をもってKAIENTAI DOJOを退団し、九州での活動に専念することを発表。12月15日に正式にKAIENTAI DOJOを離れました。

2008年2月5日、福岡市役所で記者会見を行い、九州プロレス設立準備を本格化。同年5月11日には総合福祉施設でプレ旗揚げ戦「帰ってきたバイ!!」を、7月6日には西鉄ホールにて記念すべき旗揚げ戦「筋肉山笠」を成功させ、九州プロレスの船出を飾りました。

以降、九州プロレスの代表として、団体の運営、若手選手の育成、そしてプロレスを通じた地域活性化、社会貢献活動に尽力しています。リングにも現役選手として上がり続け、パワフルなファイトを展開。2019年6月2日からは2AWのエグゼクティブアドバイザーも務めています。

トレードマークは親しみやすい「にわか面」。ファイトスタイルはルチャリブレ仕込みの動きに力強さを加えたもので、「まっすぐとぶばい」「まわるばい（スリングブレイド）」「かつぐばい（アルゼンチンバックブリーカー）」「がつんといくばい（45歳、BTボム）」など、福岡弁を取り入れた技名も特徴です。

これまでSTRONGEST-K優勝、UWA&UWFインターコンチネンタルタッグ王座、初代九州プロレス王座、九州プロレスタッグ王座、最強九州男児決定トーナメント優勝、博多華味鳥杯1DAYタッグトーナメント優勝など、数多くのタイトルを獲得しています。

ラジオ、テレビのドキュメンタリーやドラマ、CMなど、多方面でメディアにも出演し、九州のプロレスラーとしてその存在感を示し続けています。

九州への愛とプロレスへの情熱を胸に、地域と共に歩む筑前りょう太は、今日もリングの内外で力を尽くしています。

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