箕面船場阪大前駅

箕面船場阪大前駅：新たな街のシンボル

箕面船場阪大前駅は、大阪府箕面市船場東3丁目に位置する、北大阪急行電鉄南北線の駅です。駅番号はM07。新御堂筋南行側道の地下に建設され、大阪大学外国語学部キャンパスや箕面市図書館、市民ホールといった公共施設と近接しています。この立地は、地域の活性化に大きく貢献しています。

開発の経緯：繊維団地からの変貌

駅周辺の船場地区は、かつて船場繊維団地として栄え、多くの繊維問屋が軒を連ねていました。しかし、高度経済成長期の大阪市中心部の過密化を背景に、繊維卸売業者の多くが移転。バブル経済崩壊後には、さらにその数が減少しました。

そこで、箕面市は繊維団地の活性化を目指し、北大阪急行電鉄南北線の延伸と新駅設置を計画。1964年の繊維団地組合設立時から要望はありましたが、2008年に就任した倉田哲郎箕面市長が延伸実現を公約に掲げたことで、計画は大きく前進しました。

箕面市、北大阪急行電鉄、大阪府、阪急電鉄の4者は協議を重ね、2010年には延伸計画案を策定。2014年には建設費600億円（箕面市160億円、北急80億円、国260億円、大阪府100億円、車両購入費50億円は箕面市と国が折半）の費用負担割合について基本合意に至りました。大阪府の負担分は、第三セクターの売却益から捻出されました。2017年には起工式が行われ、2024年3月23日に開業しました。

駅名決定と延伸開業

駅名については、2018年6月に「箕面船場阪大前駅」に決定。当初は2020年度の開業を目指していましたが、2019年に2023年度へ延期されました。2022年には2023年度末の開業が発表され、予定通り開業に至りました。当初の仮駅名は「箕面船場駅」でした。

駅構造とデザイン

箕面船場阪大前駅は、島式ホーム1面2線の地下駅です。改札は地下1階、ホームは地下3階に位置し、エレベーターや授乳室、トイレなどが改札口近くに設置されています。ホームのデザインは「繊維の街」をテーマに、天井や壁にランダムに折り重なった繊維を表現。利用者の利便性と地域の特色を融合した設計となっています。駅南端から千里中央駅側はシールドトンネル工法、駅南端から北側の高架区間に変わるまでの区間は開削トンネル工法で建設されています。

駅周辺と今後の展望

駅東側には、大阪大学外国語学部キャンパスが移転し、箕面市施設と一体化した「文化芸能・国際交流拠点」や「健康寿命の延伸・ヘルスケア拠点」が整備されています。駅周辺は、大学キャンパスと公共施設、商業施設が調和した、にぎやかな地域へと発展を遂げました。南北方向には新御堂筋が走り、交通アクセスも良好です。

参考文献

* 北大阪急行線の延伸と関連まちづくり（箕面市）

箕面船場阪大前駅は、単なる鉄道駅ではなく、地域の活性化を牽引する重要な拠点となっています。今後、さらなる発展が期待されます。

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