箱根八里の半次郎
『箱根八里の半次郎』は、
氷川きよしによるデビュー
シングルであり、
2000年2月2日に
日本コロムビアからリリースされました。この楽曲は、箱根の美しい風景を背景にしたストーリー性を持ち、独自の魅力を生み出しています。
楽曲の制作においては、作詞を松井由利夫、作曲を水森英夫が担当し、編曲を伊戸のりおが手がけています。この曲には、当初予定されていなかったサビ部分の追加があり、これが楽曲の印象を一層強めました。特に「やだねったらやだね」というサビの部分は、コンサートではファンからの「きよし!」コールが常に聞かれ、その盛り上がりを一層高めています。
この
シングルは、第33回日本作詩大賞でデビュー曲として初の大賞を受賞し、
氷川きよし自身も、第42回
日本レコード大賞最優秀新人賞や、第33回日本有線大賞最優秀新人賞を受賞するなど、彼のキャリアの礎を築く作品となりました。また、この曲が取り上げる「股旅物」というジャンルに対する再評価を呼び起こし、演歌に興味のなかった20代から30代の若い女性に幅広く受け入れられることとなりました。この層の新たなファンを獲得したことが、氷川の大きな成功に繋がったのです。
『箱根八里の半次郎』は、
氷川きよしの音楽活動における重要な転機を示す楽曲であり、彼の美しい歌声と端整なルックスが、さまざまなメディアで取り上げられる要因になりました。このことが、『国民的歌手』としての地位を確立するための布石となりました。
累計出荷枚数は100万枚を超え、
オリコンでの推定売上は67.3万枚を記録しました。この成果は、平成に発売された演歌
シングルの中で6番目に当たる売り上げであり、
氷川きよしというアーティストの名を広く知らしめることになったのです。
収録曲
1.
箱根八里の半次郎
- 作詞: 松井由利夫
- 作曲: 水森英夫
- 編曲: 伊戸のりお
- 使用例: 大鵬薬品「チオビタ・ドリンク」CMソング
2.
浅草人情
- 作詞: 松井由利夫
- 作曲: 水森英夫
- 編曲: 伊戸のりお
3.
箱根八里の半次郎(オリジナル・カラオケ)
4.
浅草人情(オリジナル・カラオケ)
カバーアーティスト
- - 西方裕之: アルバム『西方裕之全曲集〜君を信じて〜』(2000年)
- - 浜博也: アルバム『浜博也 ベストセレクション〜おまえがすべてさ〜』(2000年)
- - 五木ひろし: アルバム『股旅』(2001年)
- - 宮路オサム: アルバム『宮路オサム2002全曲集』(2001年)
- - 中村美律子: アルバム『中村美律子の演歌名調子 妻恋道中〜明治一代女』(2007年)
- - 福田こうへい
このように『箱根八里の半次郎』は、
氷川きよしのキャリアにおいて欠かせない一言であり、彼の音楽性とファン層の広がりを見事に示しています。