米山治

米山治（よねやま はる）

米山治は、1890年11月21日に島根県神門郡杵築町（現在の出雲市大社町）で生まれた、日本の銀行員であり作詞家です。本名は米山豊蔵といいます。

経歴

1890年（明治23年）に島根県の旧家に誕生しました。1907年（明治40年）に京都市立商業実修学校を卒業後、大阪の三十四銀行に入行し、銀行員としてのキャリアをスタートさせます。京橋支店、次いで神田支店長を歴任し、銀行員として着実にキャリアを重ねました。

1933年（昭和8年）に三十四銀行が鴻池銀行、山口銀行と合併し三和銀行（現在の三菱UFJ銀行）となると、米山は船場支店長、天満支店長、朝日橋支店長、中央市場支店長と、要職を歴任しました。

定年退職後は故郷の島根県へ戻り、悠々自適の生活を送っていましたが、1952年（昭和27年）に転機が訪れます。サンフランシスコ講和条約の発効を記念した島根県の県民歌懸賞募集に応募した作品「薄紫の山脈」が、宮田隆の応募作「青い空なら」と並んで準入選を果たし、採用されたのです。

「薄紫の山脈」は、古関裕而の作曲によって島根県民に広く親しまれ、現在も歌い継がれています。しかし、21世紀以降になると、歌詞の3番にある県の人口を「九十万」とする部分が、過疎化の進行により現状と乖離していることが指摘されるようになり、歌詞の見直しを求める声も上がっています。

1968年1月、米山治は77歳で生涯を閉じました。

参考文献

島洋之助 編『人材・島根 県人名鑑』（島根文化社、1938年）
帝国秘密探偵社 編『大衆人事録』第14版 近畿・中国・四国・九州篇（1943年）

関連項目

* 島根県出身の人物一覧

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