米川泰夫

米川 泰夫の生涯とその影響

基本情報

米川泰夫（よねかわ やすお、1927年12月14日生まれ）は、元プロ野球選手として活躍し、後にコーチや解説者としても知られる人物です。大阪府大阪市天王寺区下味原町出身の彼は、主に投手として名を馳せました。

選手としての経歴

米川は、「駒沢の暴れん坊」と称される東映フライヤーズのエースとして知られています。彼は1950年代初頭に20勝を3度達成するものの、1955年・1956年にはリーグ最下位の敗戦数を記録しました。また、彼は1試合で22回投げ、264球を投じたパ・リーグ記録を持つ選手でもあります。

プロ入り以前の経歴

彼は浪華商業を経て、1944年に松山海軍航空隊に入隊。その後、復員して立命館大学に進学し、野球部に所属しました。実家で運動具店と喫茶店を経営しつつ、チャンスをつかむために様々な試みに挑戦しました。最初の試みである「軟式週報社」は成功には至りませんでしたが、彼の起業家精神は顕著です。

現役時代のハイライト

米川は1949年に東急フライヤーズに入団し、初登板から期待される選手となりました。1950年にはエースの座を獲得し、リーグ最多の363回2/3を投げました。彼のスタイルは、落ちるボールの使い方やスタミナに優れていました。しかし、失点も多く、パ・リーグ記録であるシーズン最多失点182を記録する場面もありました。1954年には、延長22回投げて無失点に抑えるという驚異的なパフォーマンスを見せました。

転機と選手生活の終焉

1958年には、西鉄ライオンズに移籍。新たなチームでのプレーは期待されましたが、成績は振るわず1勝に終わり、同年限りで現役を引退しました。選手生活は数々の輝かしい瞬間と裏腹に、挑戦的な記録でもありました。

現役引退後の活動

引退後、米川は株式会社米川建設を立ち上げ、建築業に関わる道を歩み始めました。事業は多方面に広がり、不動産業や飲食業にも進出しましたが、アイスクリーム工場の建設には失敗を経験。しかし、料理屋の経営や解説者としての活動も行い、再び皮肉な形でスポーツ界に戻ることとなりました。

彼は1975年に江藤慎一の招聘を受けて、太平洋クラブライオンズの一軍投手コーチに就任。指導者としての役割もしっかりとこなしつつ、選手たちの成長を支えました。

選手としての特徴

米川はその特異な投球スタイル、特に「ヨネボール」と呼ばれる落ちるボールで知られ、観客を惹きつけました。その力強いフォームやスタミナは、当時のファンにとって忘れられないものとなりました。特に1954年の試合では、そのスタミナを存分に発揮し、記録的なパフォーマンスを見せつけました。

結論

米川泰夫は、プロ野球界において印象的な存在であり続けています。選手としてだけでなく、指導者や実業家としても多岐にわたる活動を展開し、彼の人生は多くの人々に影響を与えてきました。彼の歩んできた道のりは、野球界の歴史に刻まれ、ファンから愛され続けることでしょう。

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