米沢牛

米沢牛とは

米沢牛は、日本が誇る三大和牛の一つに数えられる高級ブランド牛肉です。山形県置賜地方の豊かな自然の中で、黒毛和種の未経産雌牛が、33ヶ月以上という長期にわたって丁寧に肥育されます。その特徴は、長期肥育によって生まれる、とろけるような上質な脂の旨味と、きめ細やかな肉質です。

米沢牛の定義

米沢牛と名乗るためには、米沢牛銘柄推進協議会が定める厳格な基準を満たす必要があります。その主な条件は以下の通りです。

飼育者: 置賜地方の3市5町（米沢市、長井市、南陽市、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町）に居住し、米沢牛銘柄推進協議会が認定した生産者であること。
品種: 黒毛和種の未経産雌牛であること。
市場: 米沢牛枝肉市場、東京食肉中央卸売市場、または米沢市食肉センターに出荷された枝肉であること。ただし、協議会長が認めた共進会などに出品されたものも同等の扱いとする。
月齢と格付け: 生後33ヶ月以上で、公益社団法人日本食肉格付協会が定める3等級以上の、外観、肉質、脂質が優れた枝肉であること。

これらの厳しい基準をすべて満たした牛肉のみが、米沢牛として認定され、その証として枝肉に証明印が押されます。

米沢牛の歴史

米沢牛の歴史は、江戸時代末期に遡ります。上杉鷹山が開校した興譲館に招かれた、横浜在住の貿易商チャールズ・ヘンリー・ダラスが、故郷を懐かしみ、連れてきたコックの万吉に牛肉を調理させたのが始まりとされています。当時、米沢では四つ足の動物を食べる習慣はありませんでしたが、この牛肉のあまりの美味しさに驚いたダラスは、帰国の際に牛を1頭横浜に持ち帰り、その美味しさを広めました。これがきっかけとなり、米沢牛は全国に知られるようになったと言われています。

米沢牛の商標

米沢牛の商標は、山形おきたま農業協同組合が保持しています。

米沢牛に関する情報

米沢牛銘柄推進協議会: 米沢牛銘柄推進協議会
農林水産省[地理的表示]保護制度: 米沢牛（登録番号第26号）

関連項目

牛肉#ブランド牛肉
日本のブランド牛一覧
地理的表示
置賜地方

米沢牛は、その美味しさはもちろんのこと、歴史と伝統に裏打ちされたブランド牛です。ぜひ一度、その味わいを堪能してみてください。

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