米津田政

米津 田政（よねきつ ただまさ）

米津田政は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけて活躍した武将であり、江戸北町奉行として市の治安を守るために尽力しました。彼は1563年、三河国碧海郡で誕生し、米津政信の四男として育ちました。米津氏は徳川家康に仕え、様々な戦闘に参加することで歴史に名を刻むことになります。

早年期と戦の経歴

米津田政の家系である米津氏は、三河の譜代大名であり、徳川家康の小姓として有名です。彼は小牧・長久手の戦いや小田原征伐に参加し、その武勇を発揮しました。家康が関東地方に入部する際には、田政も従い、武蔵国都筑郡や上総国印旛郡など合計5000石の領地を与えられました。

その後、彼は徳川秀忠の御使番に任命され、会津征伐や第二次上田合戦に従軍。このように、田政は数々の戦争に関与し、その経験を重ねながら、着実に地位を築いていきました。

江戸北町奉行としての業績

江戸幕府が開幕した慶長9年（1604年）から、田政は江戸北町奉行を務め始めました。在職期間は20年8か月にも及び、彼は市中治安の維持に大きな力を注ぎました。治安を守るために、特に厳しい法令を設けることで知られています。例えば、江戸市中において、笠などの被り物で顔を隠すことを禁止し、これに違反して夜に笠をかぶって町内を歩く者には厳罰が科されました。このように、田政は市民の安全を最優先し、秩序を守るために果敢な姿勢を示しました。

また、最上騒動では、島田利正と共に接収の使者として活動し、清廉な行政を心掛けていました。

大鳥逸平の取り調べ

慶長17年（1612年）には、捕縛された旗本奴・町奴の大鳥逸平に関する取り調べを行っています。『津軽旧記』によれば、田政の子である柄木田勘十郎が関与し、町奉行としての立場から津軽藩に預けられることもあったようです。しかし、勘十郎は元和3年（1617年）に許され、家族の絆も大切にされていたことがうかがえます。

最後の日々と後継

田政は寛永元年（1625年）に死去し、享年63歳であった。長男の田盛がその家督を継ぎ、彼の優れた功績や教えを受け継いでいくことになります。彼の治安維持に対する厳格な姿勢や、忠義を尽くした生涯は、江戸時代の武士としての理想像を体現しています。

以上が米津田政の生涯と功績の概略です。彼はまさに、江戸時代における重要人物の一人であったと言えます。

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