粉河駅

粉河駅（こかわえき）

粉河駅は和歌山県紀の川市に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）和歌山線の駅です。この駅は、運行上の境界駅であり、和歌山方面からやってくる列車が一部ここで折り返します。日中の快速列車は一日およそ2往復のみが停車し、当駅から橋本方面へ向かう列車は各駅に停車します。紀の川市での主要な駅は、粉河駅ではなく2駅隣の打田駅であるため、地域の代表的な駅とは言えません。しかし、歴史的には急行列車「しらはま」や「紀ノ川」の重要な停車駅でもありました。

歴史

粉河駅の設置に関する計画は、当初現地の東側にあたる前田地区で行われていましたが、建設費用や立地条件の問題から駅の場所が現在地に変更されることになりました。この変更により地元住民との間で67日間にわたる協議が行われました。

粉河駅自体は、1900年8月24日に紀和鉄道の仮停車場として創設され、同年11月25日に正式に開業しました。さらに、1904年8月には紀和鉄道が関西鉄道に買収され、その後国有化されました。1971年には天皇、皇后が乗車するお召し列車が当駅を通過しましたが、1980年代には貨物の取り扱いが廃止され、1987年にJR西日本となりました。そして2020年にはICカード「ICOCA」が導入され、利便性が向上しましたが、2023年には終日無人化されました。

駅構造

粉河駅は、単式ホーム1面と島式ホーム1面、計3線を持つ地上駅であり、行き違いが可能な構造をしています。各ホームは跨線橋で連結されており、駅舎はコンクリート造りの広めのものです。無人駅となった現在、駅業務は管理会社に委託されており、ICカード専用改札機もあります。また、一部の時間帯には到着する全ての電車の扉が開くこともあります。

利用状況

2022年度の1日平均乗車人数は927人で、地域の人々に利用されています。特に、朝晩には快速列車が運行されており、各駅停車のサービスも提供されています。駅周辺には商店や教育機関、民家が広がっており、生活に便利な場所となっています。

駅周辺の情報

駅北側には粉河寺があり、南方向へは紀ノ川を経て龍門山がありますが、龍門山は駅から少々距離があります。駅付近にはバス路線も充実しており、紀の川市の地域巡回バスが発着しています。駅舎前にはタクシー乗り場も設けられています。

まとめ

粉河駅はその歴史と地域の交通の重要な拠点として機能しており、地元住民にとっては欠かせない存在です。便の良い交通アクセスを活かし、訪れる人々に様々な目的地への道を提供しています。

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