紀伊富田駅

紀伊富田駅

紀伊富田駅（きいとんだえき）は、和歌山県西牟婁郡白浜町栄に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）の紀勢本線に属する駅です。この駅は、紀勢本線の重要な拠点の一つで、地域の発展に寄与しています。

歴史

紀伊富田駅の創設には、地域住民の意向が大きく影響しました。開業当初は富田地区の中心に設置される予定でしたが、住民の反対により、現在の位置に決定されました。その結果、富田地区の中心地は駅周辺に移り、白浜町栄の発展に寄与することとなりました。

駅の歴史を振り返ると、1933年12月20日に国鉄紀勢西線が紀伊田辺駅からこの駅まで延伸されたことで開業しました。1935年には紀伊椿駅までの延伸も行われ、鉄道網の一部としての役割が強化されました。1959年には現在の紀勢本線が全通し、駅はその主要な駅となりましたが、1970年代には貨物取り扱いが廃止され、1985年には無人駅となりました。その後、2002年に新たな駅舎が完成し、現在に至ります。2021年にはICカード「ICOCA」が使用可能となり、利便性が向上しています。

駅の構造

紀伊富田駅は、相対式ホームが2面2線設置されている地上駅です。この構造により、列車同士の行き違いが可能となっています。駅舎は新宮方面行きホームに面しており、ホーム間の移動は跨線橋を通じて行います。駅舎は2002年に完成した「紀伊富田みのり館」と一体化しており、地域の交流拠点としても機能しています。しかし、無人駅であるため、窓口や自動券売機は設置されておらず、自動改札機のみが利用されています。廁所は駅舎の横に設置されており、利便性が考慮されています。現行では普通列車のみが停車し、かつては急行列車も停車していましたが、現在はその運行はありません。

利用状況

近年の紀伊富田駅の利用状況は、一定の乗車人員を維持しておりますが、具体的な数値は駅の乗降実績によります。観光地白浜に近いことから、観光客の利用も見込まれています。

駅周辺

駅前には「さかえ商店街」と呼ばれる小規模な商業エリアが広がっており、地元の人々に親しまれています。周囲には、富田川の生息地として知られる「おおうなぎ」の天然記念物や、白浜町立富田中学校や南白浜小学校、JA紀南とんだ支所などが位置しており、地域の生活と教育に重要な役割を果たしています。その他、富田郵便局やコメリハード＆グリーン白浜店などの施設もあり、便利な環境が整っています。

紀伊富田駅は、地域の発展の一助となっており、観光地へのアクセスとしても重要な駅です。

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