紀南病院組合立紀南病院

紀南病院について

紀南病院（きなんびょういん）は、三重県南牟婁郡御浜町に所在する病院で、紀南病院組合により運営されています。この組合は熊野市、御浜町、紀宝町の一部事務組合としての役割を果たしています。病院の役割は地域住民の健康を守ることであり、1955年の設立から数十年にわたり、多くの人々に医療サービスを提供してきました。

沿革

紀南病院は1948年に南牟婁民生病院として開院しました。当初の診療科目は内科、外科、小児科に限定されており、許可病床数は25床でした。初代院長には山元利文氏が就任し、地域医療の基礎を築きました。1952年に南牟婁民生病院組合が設立され、より組織的に医療サービスを提供できる体制が整いました。
1955年には附属准看護婦養成所が設立されましたが、1958年には活動を休止しました。

1966年には救急告示医療機関としての指定を受け、1977年にはへき地中核病院としても認定され、地域医療の重要な拠点としてその地位を高めました。1980年には病院名を南牟婁民生病院から紀南病院に変更し、より広域な医療サービスの提供を目指しました。

1981年には人工透析診療が開始され、1992年には運動療法施設の承認を受けるなど、医療の専門性が強化されていきました。1998年には老人保健施設「きなん苑」が竣工し、約100名の入所者を受け入れることが可能になりました。

その後も数度の施設改築や病棟の変更が行われ、2002年には外来棟の増築が完了。病床数も一般病床234床、療養型病床40床、結核病床10床、感染症病床4床という多様な構成に変わっています。2009年には三重県地域医療研修センターが開設され、地域の医療従事者の研修の場が増えました。

診療科とサービス

紀南病院は、地域における基幹病院で、一般診療を始めとする様々な診療科を有しています。また、回復期リハビリテーションに特化した病棟や地域包括ケア病床を設けており、入院患者の個別ニーズに応じた医療を提供しています。
さらに、最新の医療技術を取り入れ、患者本位のサービスを心がけています。

交通アクセス

アクセスの面でも、JR東海紀勢本線の阿田和駅から徒歩約10分という便利な立地にあります。また、駅前からは巡回バスも運行されており、三重交通の路線バス「紀南病院前」からも徒歩圏内です。紀宝町の町民バスや熊野市・御浜町の広域バスも利用可能で、地域住民にとって通院しやすい環境が整っています。

まとめ

紀南病院は、地域医療の確保と拡充に寄与している重要な医療機関です。長い歴史を持つこの病院は、常に進化を続けながら、地域住民の健康を支えていく責任を果たしています。各種医療サービスや介護施設と連携しながら、地域全体の健康を守る役割を果たしています。

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