紙屋高雪

紙屋高雪（かみやこうせつ）とは

紙屋高雪は日本のブロガーであり、漫画に関する評論を行う専門家です。彼は1970年に生まれ、本名は神谷貴行（かみやたかゆき）で、愛知県西尾市出身です。2018年には福岡市西区に在住しており、京都大学法学部で学び1995年に卒業しています。

政治的背景

紙屋は自身をコミュニストや左翼と名乗っており、漫画を通じて様々な人生観や恋愛観、労働観、政治観を表現しています。彼の評論は、特に町内会や自治会に関する著書を通じてその経験を生かし、地域社会におけるコミュニティの重要性を訴えています。また、過去には日本共産党系全学連の中央執行委員長として活動し、共産党東京都委員会で職員を務めるなど、政治活動にも積極的に関与してきました。

2018年には福岡市長選挙に無所属（日本共産党推薦）で立候補しました。しかし、現職の高島宗一郎に敗れたことで選挙活動は実を結びませんでした。彼の政治的マニフェストには、地方自治体の政策に対する厳しい批判が盛り込まれていました。特に現職市長のロープウェー構想に焦点を当てた議論は注目を集めました。

ご飯論法と新語の受賞

紙屋は「ご飯論法」という新たな用語を生み出したことでも知られています。この用語が2018年の新語・流行語大賞でトップテンに選ばれた際、彼は上西充子とともに受賞者の一人として表彰されました。「ご飯論法」は、主にご飯を食べることを基にした議論や意見の形成の仕方を示す概念です。

日本共産党との関係

紙屋は2024年2月まで日本共産党の福岡県委員として活動していましたが、その後、党から除籍される事態が発生しました。彼は党内の議論をブログで公開したことや、ジャーナリストの松竹伸幸の処分見直しを議論したことで、党の規約に違反したとして除籍されました。除籍後、彼は自身の意見をブログで公表し、党の説明に対して異議を唱えました。これにより、彼は党からの解雇についても言及し、両者の意見の対立が注目を集めました。

著書

紙屋は多くの著書を持ち、以下のような作品を著しています。

• - 『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』（築地書館、2007年11月）
• - 『理論劇画 マルクス資本論』（かもがわ出版、2009年4月）
• - 『超訳マルクス―ブラック企業と闘った大先輩の言葉』（かもがわ出版、2013年10月）
• - 『“町内会”は義務ですか? ~コミュニティーと自由の実践~』（小学館、2014年10月）
• - 『マンガの「超」リアリズム』（花伝社、2018年4月）
• - 『不快な表現をやめさせたい!? こわれゆく「思想の自由市場」』（かもがわ出版、2020年3月）

彼の作品はいずれも、漫画を通じての社会的な視点や政治的な主張が表現されており、多くの読者に影響を与えています。現在も彼はブログ「紙屋研究所」を運営し、活動を続けています。

もう一度検索