紙粘土

紙粘土は、パルプを主原料とし、水と糊を混ぜて作られる粘土状の造形材料です。手作りも可能で、細かく裁断した紙に糊などを加えて作ることもできます。

特徴

市販されている紙粘土の多くは、パルプを主原料としていますが、中には樹脂粘土と成分が近いものや、粘土分を含むものも存在します。近年では、製造技術の向上により、非常に柔らかく軽量な製品や、液状でチューブに入ったものも開発されています。

紙粘土の大きな特徴は、その軽さと乾燥後に固形化する点です。また、水彩絵の具などで容易に着色できるため、幼児の遊び道具や小中学校の図工・美術の教材として広く使われています。趣味の造形材料としても人気があり、安価で手に入りやすいことから、文房具店だけでなく、ホームセンターや100円ショップでも販売されています。愛好家向けに、大人向けの関連書籍も多数出版されています。

加工

紙粘土で造形を行う際は、芯材を使用することが一般的です。ただし、紙粘土は水に触れると溶けて形が崩れてしまうため、取り扱いには注意が必要です。乾燥した紙粘土は衝撃に弱く、破損しやすいという欠点もあります。乾燥後には着色を施したり、ニスなどの有機溶剤で表面をコーティングすることで、光沢を与えたり質感を変化させたりすることも可能です。

関連事項

粘土
石粉粘土

参考文献

* 創作紙粘土協会/編 『紙粘土人形の新技法』 ひかりのくに、1984年、p.3-p.4

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