細久手宿

細久手宿について

細久手宿は、中山道48番目の宿場として、美濃国（現在の岐阜県瑞浪市）に位置していました。1610年に開設され、尾張藩の領地として発展しました。中山道六十九次の一つであり、多くの旅人が行き交う重要な場所でした。

宿場の様子

1843年の記録によると、細久手宿には256人の人々が暮らし、65軒の家がありました。本陣が1軒、脇本陣が1軒、そして24軒の旅籠が軒を連ね、旅人をもてなしていました。

アクセス

現在、細久手宿跡へは、JR中央本線瑞浪駅から瑞浪市コミュニティバス日吉線を利用し、「細久手」バス停で下車することでアクセスできます。

細久手宿の史跡・見どころ

細久手宿とその周辺には、歴史を感じさせる多くの史跡や見どころが残っています。

庚申堂: 古くから地域の人々に信仰されてきた庚申堂。
大黒屋: かつての尾張藩[本陣]]で、現在も宿泊施設として利用できます。歴史的な建物に泊まりながら、往時の雰囲気を体験できます。 [http://hosokutedaikokuya.web.fc2.com/

御嶽宿までの史跡・見どころ

細久手宿から御嶽宿までの道中にも、様々な史跡が点在しています。

平岩の秋葉坂三尊: 秋葉坂にある三尊像。
鴨之巣一里塚: 中山道の道標として使われた一里塚。
山内喜助屋敷跡: 江戸時代に酒造業を営んでいた山内喜助の屋敷跡。道沿いに石垣が残っています。
馬の水呑場: 馬が水を飲んだ場所。
御殿場: 1861年に皇女和宮が休憩した場所。
唄清水: 1854年に千村源征重が「馬子唄の響きに波たつ清水かな」と詠んだことに由来する清水。
一呑の清水: 和宮が気に入り、後に取り寄せるようになったと言われる清水。現在は飲用できません。
謡坂十本木一里塚: 1973年に復元された一里塚。
謡坂（うとうざか）の石畳: 険しい坂道で、旅人が歌を歌って励ましたことから名付けられました。
耳神社: 耳の病気に効験があるとされる小さな神社。
牛の鼻欠け坂: 牛でさえも鼻をこすりつけてしまうほど急な坂道。
和泉式部廟所: 1019年に和泉式部が亡くなったとされる場所に建てられた廟。
栢森一里塚跡: 大正時代まで残っていた一里塚の跡。

参考資料

児玉幸多 『中山道を歩く』中公文庫、1988年

隣の宿

中山道では、大湫宿と御嶽宿が隣接しています。

* 大湫宿 - 細久手宿 - 御嶽宿

関連事項

中山道、宿場町、尾張藩、和宮親子内親王など。

細久手宿は、古い歴史と文化が息づく場所です。街道を歩きながら、当時の旅人の足跡をたどってみてください。

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