細川伸二

細川伸二：柔道界のレジェンド、五輪金メダリストの軌跡

細川伸二（ほそかわ しんじ、1960年1月2日 - ）は、日本の柔道家であり、現在は天理大学体育学部教授を務めています。講道館柔道8段位を保持し、1980年代には超軽量級の第一人者として国内外で活躍しました。

輝かしい競技実績

細川選手は、1984年のロサンゼルスオリンピック、1985年の第14回世界柔道選手権大会で金メダルを獲得。国内においても、全日本選抜体重別選手権大会で5度、講道館杯で2度の優勝を飾るなど、数々の輝かしい実績を残しました。

1984年 ロサンゼルスオリンピック 金メダル
1985年 世界柔道選手権大会 金メダル
全日本選抜体重別選手権大会 5回優勝
講道館杯 2回優勝

生い立ちと柔道との出会い

兵庫県宍粟市出身の細川選手は、幼少期から自然の中で育ちました。中学校入学後、「ケンカに強くなりたい」という思いから柔道を始めます。美術教師でもあった柔道部顧問の指導の下、技の研究に熱心に取り組みました。天理高校進学後は、厳しい練習に明け暮れ、エリート選手たちの中で揉まれながら実力を磨きました。

天理大学での飛躍

天理大学に進学後も、細川選手は猛稽古に励み、1978年と1980年の世界学生選手権大会で2連覇を達成。1980年には全日本学生体重別選手権大会でも優勝するなど、着実に実績を積み重ねました。大学4年次には、全日本選抜体重別選手権大会で3位入賞を果たし、シニアの舞台でもその実力を発揮しました。

現役引退と指導者への道

1985年の世界選手権優勝後、細川選手は一度現役を引退し、教職に専念します。しかし、母校・天理大学からの要請を受け、ソウルオリンピック出場を目標に現役復帰。1988年のソウルオリンピックでは銅メダルを獲得しました。2度目の引退後は、指導者として全日本柔道連盟や天理大学で後進の指導にあたり、野村忠宏選手をはじめとする数多くのトップ選手を育成しました。

現在の活動

現在は天理大学体育学部教授として教鞭を執る傍ら、柔道部の師範として後進の指導にあたっています。また、全日本柔道連盟の常任理事やアジア柔道連盟の副会長など、柔道界の要職を兼任し、柔道の普及・発展に尽力しています。

細川伸二氏の柔道への情熱と、その卓越した指導力は、これからも多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

主な戦績

1977年2月 - インターハイ（軽量級）優勝
1977年11月 - 全日本新人体重別選手権大会（超軽量級）3位
1978年12月 - 全日本新人体重別選手権大会（超軽量級）3位
1978年 - ソ連ジュニア国際大会 優勝
1978年 - 世界学生選手権大会（超軽量級）優勝
1979年11月 - 全日本新人体重別選手権大会（超軽量級）2位
1980年6月 - 全日本学生柔道選手権大会（超軽量級）優勝
1980年 - 世界学生選手権大会（超軽量級）優勝
1981年6月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）3位
1981年 - 東ドイツ国際大会 優勝
1982年4月 - 講道館杯（超軽量級）2位
1982年9月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）優勝
1982年11月 - 嘉納治五郎杯 優勝
1983年7月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）2位
1983年 - ソ連国際大会 優勝
1983年 - アメリカ国際大会 2位
1984年4月 - 講道館杯（超軽量級）優勝
1984年5月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）優勝
1984年8月 - ロサンゼルス五輪（超軽量級）優勝
1985年7月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）優勝
1985年9月 - 世界選手権大会（超軽量級）優勝
1985年 - 大陸別対抗戦大会（団体戦）2位
1985年 - 環太平洋選手権大会 優勝
1987年4月 - 講道館杯（超軽量級）3位
1987年7月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）優勝
1987年11月 - 世界選手権大会（超軽量級）2位
1988年4月 - 講道館杯（超軽量級）優勝
1988年6月 - 全日本選抜体重別選手権大会（超軽量級）優勝
* 1988年9~10月 - ソウル五輪（超軽量級）3位

もう一度検索