細川元有

細川元有（ほそかわ もとあり）

細川元有は、室町時代後期から戦国時代にかけての重要な武将で、和泉国の半国守護を務めた人物です。彼は細川和泉上守護家の第7代当主であり、官職としては刑部少輩に任じられました。

略歴

元有は、長禄3年（1459年）に細川常有の四男として誕生しました。兄には頼常と政有があり、特に政有は将軍・足利義政から「政」の字を贈られるほどの重要な人物でした。最初、元有は禅僧としての道を選び、建仁寺で修行を積んで「雪渓源猷」と名乗っていましたが、文明12年（1480年）に還俗しました。同年に兄の政有が亡くなったため、父の命令に従って家督を継ぐことになりました。

彼は文明12年から明応9年（1500年）まで、和泉国の守護として地域を治めましたが、その間に細川政元との対立が生じます。明応4年（1495年）、元有は同じく和泉国半国守護の細川政久と共に畠山尚順と連携して政元に対抗しました。ところが、彼らは政元に敗れ、降伏してその家臣となります。

この結果、明応9年8月に元有の居城である岸和田城が畠山尚順らによって攻撃を受け、9月2日には城が落城し、元有はその戦闘で命を落としてしまいました。享年は42歳で、その死後は嫡男・元常が家督を襲名しました。

系譜

元有の家族についても言及が必要です。父は細川常有、母は不詳ですが、彼の正室は細川成之の娘でした。嫡男としては細川元常（1482年 - 1554年）が存在し、多くの子供を持ちました。また、側室として三淵晴貞の娘や越智氏の女を抱えたかもしれません。

彼の男子の一人には、三淵晴員（1500年 - 1570年）という人物がいますが、彼は三淵晴恒の養子となって蜷川の出自を引くとされています。元有に偏諱を賜った重臣として佐々木有吉がいることも注目すべき点です。

参考文献

• - 「大阪府史」編集専門委員会編 『大阪府史』 第四巻《中世編Ⅱ》, 大阪府, 1981年.
• - 山岸素夫 著, 日本甲冑武具研究保存会 編 「細川家の幟と馬印——意匠・用布・縫製とその変遷——」『甲冑武具研究』第79号, 日本甲冑武具研究保存会, 1987年.

関連項目

• - 畿内・近国の戦国時代

このように、細川元有はその短い生涯の中で、激動の時代を生き抜いた武将として、後世にも多くの影響を与えました。彼の系譜や家族関係に関する研究は、さらに深められるべき重要なテーマであると言えるでしょう。

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