細川貂々

細川貂々：日常を紡ぐ漫画家、エッセイスト

細川貂々（ほそかわ てんてん）は、1969年生まれ、埼玉県行田市出身の漫画家、イラストレーター、エッセイストです。現在は兵庫県宝塚市に在住し、キリスト教カトリック教会の信徒でもあります。

デビューと転機

セツ・モードセミナー卒業後、様々な職業を経験。1996年に漫画家としてデビューしました。2006年に発表した、うつ病を患った夫・望月昭との闘病記『ツレがうつになりまして。』は、大きな反響を呼びベストセラーとなりました。この作品は、テレビドラマ化、映画化もされ、多くの人々にうつ病への理解を深めるきっかけを与えました。

作品の特徴

細川貂々の作品は、自身の経験に基づいたものが多く、結婚、妊娠、出産、育児、そして夫のうつ病との闘いなど、日常の出来事をユーモラスかつ温かい視点で描いています。また、ペットとして飼育しているグリーンイグアナに関する著書など、ユニークなテーマにも挑戦しています。

近年では、対人関係療法の第一人者である水島広子医師との共著『それでいい。』シリーズがベストセラーとなり、LINEスタンプも開発・発売されました。北海道浦河のべてるの家への取材をきっかけに当事者研究にも取り組み、宝塚市立中央図書館で定期的に当事者研究会を開催するなど、活動の幅を広げています。

多岐にわたる活動

細川貂々は、漫画家、エッセイストとしての活動に加え、イラストレーターとしても活躍しています。内閣府や厚生労働省などの行政機関の広報物や、企業広告のイラストも多数担当。また、宝塚市の宝塚大使にも任命され、地域文化の振興にも貢献しています。

趣味の宝塚歌劇観劇、文楽観劇、落語鑑賞は、のちに仕事にも繋がり、「タカラヅカが好きすぎて。」・「タカラヅカ 夢の時間紀行」・「お多福来い来い〜てんてんの落語案内」発刊やWEBまんが「仮名手本忠臣蔵」掲載へもつながっています。

家族との絆

夫の望月昭は、細川貂々の作品にも度々登場し、家事や育児を担う専業主夫として、また個人事務所「てんてん企画」の社長として、彼女を支えています。望月自身も『こんなツレでゴメンナサイ。』などの著書を出版し、自身の経験を発信しています。

主な作品リスト

ツレがうつになりまして。シリーズ
それでいい。シリーズ（水島広子氏との共著）
イグアナの嫁
タカラヅカが好きすぎて。
* がっこうのてんこちゃん

その他、多数のイラストエッセイ、漫画、児童書などを出版。

細川貂々の作品は、読者に寄り添い、生きる勇気と希望を与えてくれます。彼女の温かい眼差しとユーモアに触れることで、日々の生活が少しでも豊かになるかもしれません。

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