細川隆是

細川隆是（ほそかわ たかよし）は、戦国時代の武将であり、大内氏と足利将軍家に仕えた人物です。官位は宮内少輔。細川氏の一族とされていますが、詳しい系譜は明らかになっていません。

生涯

隆是の父である細川是久（よしひさ）の代から大内氏に仕えており、元服の際に主君である大内義隆から「隆」の字を賜り、隆是と名乗るようになりました。

天文12年（1543年）5月、大内義隆の養嗣子である大内晴持が戦で亡くなった際、父の是久も同じく溺死したとされており、隆是は家督を継承したと推測されています。なお、同時期に大内氏と関係の深い細川氏の一族として、細川晴広という人物も存在しています。

天文20年（1551年）9月、大寧寺の変が勃発し、主君である大内義隆が自害するという事態が発生します。この混乱の中、隆是は山口を離れて京都へ移り、足利将軍家（当時の将軍は足利義輝）に臣従し、御部屋衆として仕えることとなりました。

永禄8年（1565年）5月19日、永禄の変と呼ばれる事件で、足利義輝が三好三人衆らによって殺害されると、隆是は主君である義輝に殉じて自害しました。主君の危機に際して自らの命を顧みず殉じた彼の行動は、当時においても大きな衝撃を与えました。武将としての戦歴は詳細不明な点が多いものの、その忠義心は後世に語り継がれています。

隆是の生涯は、戦国時代の動乱と主君への忠誠心の狭間で翻弄された武将の一人として、歴史にその名を刻んでいます。

脚注

細川隆是が登場する作品として、1997年のNHK大河ドラマ『毛利元就』があります。劇中では、久富惟晴氏が隆是を演じました。

関連項目

畿内・近国の戦国時代

もう一度検索