細川頼種

細川頼種（ほそかわ よりたね）

細川頼種は南北朝時代に活躍した武将であり、細川遠州家の祖である。彼の系譜は細川氏の庶流にあたり、実父は細川宗義である。頼種は、従兄弟である細川頼貞や公頼と家族関係にあり、通称としては「七郎五郎」が用いられていた。

略歴

頼種は伯父の細川義久の養子となり、足利尊氏が建武政権から離反した後、細川氏は四国を中心に軍事活動を行っていた。しかし、彼は一族とは異なり、故郷である三河国の守備部隊に所属し、主にその地域で行動していた。

建武3年（1336年）4月8日、新田左馬助が指揮する南朝軍が三河に侵攻し、4月20日には愛知県西尾市で激しい戦闘が起こる。この戦闘では、足利勢の総力戦が展開され、頼種は貞経の指揮のもとで奮戦し、南朝軍を退けることに成功した。

同年6月、日本の歴史に刻まれた追撃戦が繰り広げられた。足利勢は多くの戦闘を行い、新田軍を三河から追い出し、さらに遠江にまで進軍、天竜川畔でも激戦が続いた。しかしこの激烈な戦いの中、6月20日に頼種は戦死するという悲劇的な結果を迎えた。

子孫

頼種の子孫は、細川家の守護代として活動し、その影響力を広げていった。頼種の孫は頼益となり、応永年間には細川満元の下で丹波守護代を務め、さらにその子の氏有は淡路守護代に就任した。頼益の孫にあたる持益は嘉吉から寛正にかけて、土佐守護代を務めることが確認されており、彼の子は応仁の乱において細川勝元を支援した勝益であった。

また、頼元の兄である義幸は分家して上野氏を名乗り、彼の子孫である氏世や氏益はそれぞれ歴史の中で存在感を示している。頼種の家系は、気づかれずに伝承される家柄となり、頼種の生きた時代から数世代にわたってその名を残している。

このように、細川頼種は自身の軍事的な活動だけでなく、その子孫を通じて長く影響を及ぼし続ける存在となっている。歴史を紐解く上で、彼の存在は欠かすことができない重要な人物であると言えるだろう。

参考文献

• - 「吉良町史　中世後期・近世」
• - 小川信『足利一門守護発展史の研究』（吉川弘文館、1998年）ISBN 4-642-02552-9
• - 峰岸純夫『新田岩松氏』（戎光堂出版）ISBN 978-4-86403-042-7

関連項目

• - 仁木義高

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