絆會

絆會について

絆會（きずなかい）は、兵庫県を中心に活動する指定暴力団であり、2023年末時点で約170人の組員が所属しています。組織は2017年に発足し、当初は「任侠団体山口組」として知られていましたが、その後の経緯を経て現在の名称に変更されました。以下に、絆會の沿革や特徴を詳しく解説します。

発足の経緯

絆會は、六代目山口組からの分裂により誕生した神戸山口組の一部メンバーによって形成されました。2015年夏、山口組内での分裂が起こり、一部のメンバーが神戸山口組を設立したことがきっかけです。そして2017年4月30日に、神戸山口組の幹部が反旗を翻し「任侠団体山口組」を結成しました。この出来事により、山口組にルーツを持つ暴力団は3つの派閥に分かれることとなりました。

結成式では、組織のトップとされる組長は置かれず、織田絆誠が代表、池田幸治が本部長として組織を率いていることが発表されました。暴力団対策法においては、指定暴力団となるためには特定の要件が必要とされており、組長不在の「任侠団体山口組」には、暴対法の回避との指摘がなされました。

改名の経緯

2017年8月9日には、組織名を「任侠山口組」に改名しました。この改名は、旧名称に対する報道での混乱や不満から来ており、特に漢字の「俠」が正確に表記されず、あたかも隠語のように扱われることが多かったためです。内外からの声を受けた結果、より明確な名称が求められるようになりました。

指定暴力団への指定

2018年3月、絆會は兵庫県公安委員会によって指定暴力団として認可されました。この指定に際しては、当団体の実態や背景が重視され、同年9月には四代目真鍋組の本部事務所の使用禁止が認められるなど、さらに規制が厳しくなりました。

組織の動向

その後も、絆會は様々な事件に関与し、2020年には名称が「絆會」に変更され、特定抗争指定暴力団との違いを示すことを目的に、公安当局により正式な公示が行われました。また、2022年には幹部の脱退があったことも報じられ、組織の中での変動が見られました。

2023年には、組織内での犯罪行為としてラーメン店主殺害事件に関与した幹部らが逮捕されるなど、組織は引き続き警察当局の注視を集めています。

事務所の使用差し止め請求

絆會に対する地域住民からの反発もあり、2018年には暴力団追放兵庫県民センターが、任侠山口組本部事務所の使用差し止めを求める仮処分申請を行いました。この申請は認められ、地域住民の安全を守るための取り組みが進められています。

まとめ

絆會は、その設立・活動を通じて、暴力団の実態や地域社会との関係を象徴する存在となっています。また、継続的に行われる法的規制や地域住民からの圧力により、組織の存続と変容が求められる状況となっています。

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