統一戦線義勇軍

統一戦線義勇軍の概要

統一戦線義勇軍（とういつせんせんぎゆうぐん）は、日本における民族派及び新右翼団体の一つであり、略称は義勇軍です。この団体は特に先鋭的な活動を展開していることで知られています。義勇軍の基本的な理念は「アメリカの国家犯罪を日本の側から裁くことであり、これが彼らの活動の原点とされています。

歴史的背景と成立

1981年8月9日、最初は「反ソ統一戦線義勇軍」として結成され、後に名称を「統一戦線義勇軍」に変更しました。設立当初、木村三浩を中心に北方領土奪還青年委員会や一水会などの若手活動家たちが集まり、既存の枠を超えた新たな運動を形成しようとしました。彼らは東京都中央区の水谷橋公園でこの団体を結成し、初代議長として木村三浩が就任、書記長には清水浩司（後の見沢知廉）が選出されました。これ以降、彼らのスローガンは「反米愛国・抗ソ救国・民族自決・反権力」に定まりました。

基本的な活動

義勇軍は、自衛隊工作活動や新左翼の手法を取り入れ、独特のスタイルでデモ活動を行っています。参加者はヘルメットに覆面（マスク、サングラス）という姿で登場し、そのヘルメットの色は緑です。この点が従来の右翼団体とは大きく異なる特徴の一つです。また、神戸を拠点として関西管区があります。

著名な事件

1982年には、機関紙『義勇軍報』が創刊され、同年の夏にはマルビナス紛争（フォークランド紛争）においてアルゼンチンを支持する行動を見せ、英国大使館に火炎瓶を投げ込む事件も発生しました。1983年には、レーガン米国大統領の来日を阻止する活動も行っています。また、1985年には池子米軍住宅の建設反対運動を展開し、防衛施設庁に火炎瓶を投げ込む事件も報告されています。

1988年8月には「反ソデー」を実施し、多くの逮捕者を出しました。1996年にはクリントン米国大統領来日反対活動で武装闘争を計画し、逮捕者も出ました。2007年、幹部は防衛省庁舎に火炎瓶を投げ込むという極端な行動に出ました。

スローガンと目的

義勇軍のスローガンは、「反米愛国・自主独立！　自衛隊解体・国軍創設！」であり、彼らの活動は親米・親中に対する批判を基盤としています。また、彼らは独自の立場から脳死者の臓器移植に反対する姿勢も表明しています。

組織の情報と歴代の指導者

義勇軍には様々な関連人物が存在しており、初代の議長である木村三浩の下、新たなメンバーが加わっていきました。第二代議長は針谷大輔が務めており、大きな影響を及ぼしてきました。これまでの歴史の中で、義勇軍は日本の右翼団体の中でも特異な存在感を示しており、継続的に注目を集めています。

このように、統一戦線義勇軍は特異なデモスタイルや活動内容で知られる右翼団体であり、日本における民族派活動を代表する存在として、これからもその動向には注目が必要です。

もう一度検索