綱川智

綱川 智：東芝を牽引した実業家の軌跡

綱川 智氏は、1955年生まれの日本の実業家です。東京大学教養学部基礎科学科卒業後、1979年に東芝に入社。長年にわたり、主に医療機器事業に携わってきました。

国際的なキャリアと経営への転身

入社後は、東芝メディカルシステムズのヨーロッパおよびアメリカ法人へ出向。海外での勤務経験を通じて、グローバルな視点と豊富な経験を培いました。帰国後も医用システム社で要職を歴任し、着実にキャリアを積み重ねていきます。2004年には東芝アメリカメディカルシステムズ社および東芝アメリカMRI社の社長に就任。その後、東芝メディカルシステムズ（現・キヤノンメディカルシステムズ）の取締役常務、代表取締役社長と、経営層への道を歩み始めます。

東芝社長としての貢献と退任

2016年、東芝の代表執行役社長に就任。企業再生や経営再建に手腕を発揮しました。その間、ヘルスケア事業開発部長や執行役上席常務なども兼任し、幅広い業務に携わっています。2019年には日本インダストリアル・エンジニアリング協会会長に就任。2020年には東芝取締役会長となり、2021年には代表執行役社長を兼務。しかし、2022年には東芝の分割案をめぐる経営方針の混乱を受け、代表執行役社長兼CEOを退任、取締役会議長に就任。同年、取締役会議長も退任しました。

多岐にわたる社会貢献

現在、綱川氏は東芝特別顧問を務めるほか、公益財団法人東芝国際交流財団の代表理事兼理事長、日本インダストリアル・エンジニアリング協会名誉会長、一般社団法人電子情報技術産業協会代表理事兼会長、一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会代表理事兼会長などの要職を歴任しています。これらの活動を通して、日本の産業発展や国際交流に貢献しています。

詳細な経歴

以下に、綱川氏の詳細な経歴を年代順に示します。

1979年: 東京大学教養学部基礎科学科卒業、東芝入社
1989年: 東芝メディカルシステムズ・ヨーロッパ社出向
1993年: 東芝アメリカメディカルシステムズ社出向
1999年: 東芝医用システム社海外営業部部長
2000年: 東芝医用システム社業務管理部部長兼海外営業部部長
2001年: 東芝医用システム社経営企画部部長
2004年: 東芝アメリカメディカルシステムズ社、東芝アメリカMRI社社長
2008年: 東芝メディカルシステムズ取締役常務
2010年: 東芝メディカルシステムズ代表取締役社長
2013年: 東芝ヘルスケア事業開発部部長兼任
2014年: 東芝執行役上席常務
2015年: 東芝取締役兼代表執行役副社長
2016年: 東芝代表執行役社長CEO
2019年: 日本インダストリアル・エンジニアリング協会会長
2020年: 東芝取締役会長
2021年: 東芝取締役会長兼代表執行役社長CEO
* 2022年: 東芝取締役会議長、その後退任

綱川氏は、国際的な経験、経営手腕、そして幅広い人脈を活かし、日本の産業社会に大きく貢献してきた稀有な存在と言えるでしょう。今後の活動にも注目が集まります。

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