綾部 (津山市)

綾部（あやべ）

所在地と概要

綾部（あやべ）は、岡山県津山市に存在する地名です。この地域の郵便番号は708-1104となっています。津山市の北部に位置し、かつて神庭村を形成していた一帯の一部を占めています。

地理的特徴

綾部は、津山市内を流れる主要な河川である加茂川の西側に広がっています。歴史的には旧神庭村の中央部に位置しており、現在の区分では神庭地区の南端にあたります。周辺には豊かな自然が残されています。

津山市における地名の並び順において、綾部は少し特別な位置を占めていました。平成の大合併が行われる以前は、津山市の地名を五十音順に並べた際に、綾部が一番最初に来る地名でした。合併を経て地名の構成が変わった現在では、阿波（あば）が最初の地名となり、綾部は二番目に位置しています。また、かつて五十音順で最後の地名だった同じ旧神庭地区の吉見（よしみ）は、現在では最後から二番目となっており、綾部と吉見が新旧の地名リストの最初と最後近くに並ぶという興味深い関係性が見られます。

地域内には、加茂川が流れており、この河川が綾部の地理的景観を形成する上で重要な要素となっています。

歴史的沿革

綾部の歴史は、明治時代初期の村の再編から始まります。1872年（明治5年）に、この地に存在した綾部村東分と綾部村西分という二つの集落が合併し、新たに綾部村が誕生しました。これは、近代的な地方行政制度の基礎が築かれ始めた時期の出来事です。

その後、1889年（明治22年）6月1日に町村制が施行されると、綾部村は隣接する草加部村（くさかべそん）および吉見村（よしみそん）と合併し、神庭村（かんばそん）の一部となりました。この際に、旧綾部村は神庭村内の「大字綾部」となり、新村の中心地として神庭村の役場がこの大字綾部に置かれました。これは、綾部がこの地域における主要な集落であったことを示しています。

さらに時代の流れとともに、地方行政区画の再編が進みます。1900年（明治33年）4月1日には、所属する郡が変更されました。それまで属していた東北条郡（とうほくじょうぐん）が、東南条郡（とうなんじょうぐん）、西西条郡（さいさいじょうぐん）、西北条郡（さいほくじょうぐん）と合併した結果、苫田郡（とまたぐん）が新設され、神庭村も苫田郡の所属となりました。

第二次世界大戦後の昭和の大合併の波の中で、神庭村は他の多くの村とともに津山市へ編入されることになります。これは1954年（昭和29年）7月1日のことで、神庭村を含む周辺の合計10ヶ村が津山市に加わったことで、現在の津山市の市域が大きく広がりました。この編入により、大字綾部は津山市の一部として現在に至っています。

交通

地域内の主要な交通路としては、岡山県道6号津山智頭八東線（つやまちずはっとうせん）が通っています。この県道は、津山市の中心部と鳥取県方面を結ぶ重要な路線であり、地域の住民にとって日常生活や他地域への移動において利用されています。

主な施設

綾部地域内には、地域の生活や文化に関わる施設が存在します。主なものとしては、津山市立清泉小学校があります。これは地域の子供たちが通う教育施設です。また、地域の信仰の拠り所として綾部神社も鎮座しています。

（注：世帯数・人口および小・中学校の学区に関する情報は調査時点での存在が確認されていますが、具体的な数値や詳細はこの情報に含まれていません。）

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