緑の日々

オフコース「緑の日々」：時代を超えて愛される名曲

オフコースの27枚目のシングルとして1984年9月21日に発売された「緑の日々」は、小田和正が作詞・作曲を手掛けた楽曲です。後に小田自身もセルフカバーし、1993年3月25日に10枚目のシングルとしてリリースされました。

オリジナル版

「緑の日々」は、アルバム『The Best Year of My Life』からのシングルカットであり、収録内容もアルバムと同じです。リリース当時、小田和正がプロデュースしたプロモーションフィルムが制作されました。このフィルムは、『ロッキー』と『天国から来たチャンピオン』を彷彿とさせるストーリーで、メンバーの清水仁が元世界チャンピオンのボクサーを演じました。共演者には、清水の恋人役として高樹沙耶、店のボーイに扮した天国の神様役として武田鉄矢が出演。さらに、ボクシングジムでの清水の練習シーンには、トレーナー役としてエディ・タウンゼントも参加し、11分を超える大作となりました。

小田和正はインタビューで、「清水仁が1か月ほどボクシングジムに通い、自身もボクシング好きだったことからエディ・タウンゼントにトレーナー役を依頼した」と語っています。また、北海道での撮影やカースタントなど、楽曲から派生したエピソードが盛り込まれた制作過程についても明かしています。

CITY NIGHTS

B面には、アルバム『over』収録曲「哀しいくらい」を改作し、英語詞を付けた「CITY NIGHTS」が収録されています。作詞はJIMMY COMPTONが担当しました。この楽曲は、オフコースがアメリカ進出を目指していた時期に制作されたデモテープの一つで、当時はキャピトル・[[レコード]]との契約を目指して全9曲のデモテープが制作されました。

小田和正は、ロサンゼルス滞在時に現地のプロデューサーに会ったり、ジョージ・マーティンと会ったりしたエピソードを語っています。しかし、最終的にレコード会社にデモテープは受け入れられず、アメリカ進出は実現しませんでした。この経験について小田は、「ボロクソ言われた」と振り返っています。

ジャケットと仕様

ジャケット撮影は真夏に行われたため、秋物を着たメンバーやスタッフは汗だくだったそうです。また、小田和正がかけている眼鏡は度が入っていないとのことです。アナログEPレコードの初回盤は、ライトグリーンのクリアビニール仕様でリリースされました。

収録曲

SIDE A

1. 緑の日々
作詞・作曲：小田和正

SIDE B

1. CITY NIGHTS
作詞：JIMMY COMPTON, PHILIP H.RHODES, KAZUMASA ODA 作曲：KAZUMASA ODA

小田和正によるセルフカバー

小田和正による「緑の日々」のセルフカバーは、当初シングルのみでリリースされました。この曲はTBCブライダルキャンペーンソングに使用され、後にセルフカバーアルバム『LOOKING BACK』、ベストアルバム『あの日 あの時』にも収録されました。

香港でのカバー

「緑の日々」は、香港でも複数のアーティストによってカバーされています。

テレンス・チョイ：1985年のアルバム『一生愛您一個』に「車廂歲月」として収録
ロマン・タム：1986年のアルバム『幾許風雨』に「夜行人」として収録

「緑の日々」は、オフコース、そして小田和正の音楽キャリアにおいて重要な楽曲の一つであり、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。

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