LOOKING BACK

LOOKING BACK - 小田和正、過去を振り返り未来へ繋ぐセルフカバーアルバム

『LOOKING BACK』は、1996年2月1日にリリースされた小田和正のセルフカバーアルバムです。オフコース時代からソロ初期にかけての楽曲を、新たな解釈とアレンジで再構築した意欲作であり、彼の音楽家としての進化と深化を改めて感じさせる作品となっています。

制作背景

小田和正は、オフコース時代にリリースした楽曲に対し、その時点でのベストを尽くしたものの、時を経た後に改めて聴くと違和感を覚えることがあったと言います。そこで、過去の楽曲を現在の視点から捉え直し、新たな表現方法で提示したいという強い思いから、このセルフカバーアルバムの制作に至りました。

ソロ活動以降にシングルやカップリングとして発表してきた楽曲に加え、このアルバムのために新たにレコーディングされた曲も収録されています。また、単なるセルフカバーにとどまらず、歌詞の一部を書き換えるなど、細部にわたって工夫が凝らされており、楽曲に新たな命が吹き込まれています。

曲順は、基本的に年代を遡るように構成されており、小田和正の音楽的な軌跡を辿るような趣向が凝らされています。

収録曲について

収録曲は、小田和正自身が作詞・作曲・編曲を手掛けています。

君との思い出
アルバムに先駆けてリリースされたシングルであり、唯一の新曲。ループを取り入れた楽曲で、壮大な曲調が特徴です。
昨日見た夢
アルバム『Still a long way to go』収録曲のカバー。オリジナルバージョンから歌詞が一部省略されています。
もっと近くに
アルバム『as close as possible』収録曲のカバー。Randy Goodrumによる英語詞を、小田自身が日本語詞に書き換えています。
緑の日々
アルバム『The Best Year of My Life』収録曲のカバー。エンディングに歌詞が追加されています。
Yes-No
シングルとしてリリース後、アルバム『We are』にも収録された楽曲のカバー。
風に吹かれて
シングルとしてリリースされた楽曲のカバー。歌詞が一部書き換えられています。
愛を止めないで
シングルとしてリリース後、アルバム『Three and Two』にも収録された楽曲のカバー。
夏の終り
アルバム『FAIRWAY』収録曲のカバー。オリジナルの歌い出しのサビが省略されています。
やさしさにさようなら
シングルとしてリリースされた楽曲のカバー。歌詞が一部書き換えられ、エンディングのサビのリフレインが1回増えています。
秋の気配
シングルとしてリリースされた楽曲のカバー。エンディングのサビのリフレインが1回増えています。
* 僕の贈りもの
シングルとしてリリースされた楽曲のカバー。2枚目のソロアルバム『BETWEEN THE WORD & THE HEART』でもセルフカバーされており、今回が2度目のセルフカバーとなります。

ブックレット

ブックレットには、各楽曲の歌詞とともに、それぞれの曲がリリースされた時期の小田和正のポートレートが掲載されており、当時の雰囲気を偲ぶことができます。

まとめ

『LOOKING BACK』は、小田和正の音楽的なルーツを辿りつつ、新たな解釈と表現によって楽曲の魅力を引き出したセルフカバーアルバムです。過去の名曲に新たな命を吹き込み、聴く人に感動と懐かしさを与える、まさにタイムレスな作品と言えるでしょう。

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