縦横無尽

宮本浩次『縦横無尽』：音楽性からツアーまでを徹底解説

2021年10月13日、シンガーソングライター宮本浩次の2枚目のオリジナルアルバム『縦横無尽』がリリースされました。前作『宮本、独歩。』から1年7ヶ月ぶりとなる本作は、その名の通り、宮本浩次の音楽的才能が縦横無尽に発揮された、聴き応えのある作品となっています。

多彩な楽曲群：シングル、タイアップ、カバー、そしてコラボ

アルバムには、これまでにシングルとしてリリースされた「P.S. I love you」、「shining」、「sha・la・la・la」を含む全13曲が収録されています。さらに、Huluオリジナルドラマ『死神さん』の主題歌「浮世小路のblues」、WOWOW欧州サッカーのテーマソング「この道の先で」といったタイアップ曲も収録。

バラエティに富んだ楽曲群の中に、柏原芳恵のヒット曲「春なのに」のカバーも含まれており、宮本浩次ならではの解釈で新たな魅力が加えられています。そして、Bank Bandの櫻井和寿とのコラボレーションによる「東京協奏曲」は、アルバムの大きな聴きどころの一つと言えるでしょう。この楽曲は、小林武史氏プロデュースによるもので、二人の美しいハーモニーが印象的です。

豪華な初回盤：ライブ映像とフォトブックで作品の世界観を堪能

『縦横無尽』は、初回限定宮本浩次縦横無尽盤、初回限定2021ライブベスト盤、通常盤の3形態で発売されました。初回限定盤には、豪華な特典が満載です。

初回限定宮本浩次縦横無尽盤は、CDに加え、DVDまたはBlu-rayが付属。東京ガーデンシアターで開催されたバースデーライブ『宮本浩次縦横無尽』の模様を収めたライブ映像に加え、「宮本浩次縦横無尽ドキュメント」、「宮本浩次縦横無尽後日談」といった貴重な映像も収録されています。さらに、岡田貴之氏撮影による60ページのフォトブックも付属し、ライブやバックステージ、リハーサル風景など、ライブの裏側も垣間見ることができます。

初回限定2021ライブベスト盤には、CDとDVDがセットになっており、2021年に開催された3本のライブから厳選された8曲分のライブ映像やミュージックビデオ、メイキング映像が収録されています。

どの形態も、吉田ユニ氏が担当したアートディレクションも魅力の一つです。

アルバムリリースを彩るプロモーションと全国ツアー

アルバムリリースを記念して、YouTubeで「宮本浩次のYouTuber大作戦！」と題した生配信が2回にわたって行われました。宮本浩次本人がアルバムにまつわるエピソードを語るなど、ファンにとって貴重な機会となりました。

そして、2021年10月20日から2022年6月12日にかけて、47都道府県を回る全国ツアー『宮本浩次 TOUR 2021～2022 日本全国縦横無尽』が開催されました。48会場50公演という大規模なツアーは、アルバム『縦横無尽』の世界観を全国に広めました。ツアーファイナルは国立代々木競技場第一体育館で「縦横無尽完結編 on birthday」として開催され、その模様は映像作品としてもリリースされています。

ツアーには、小林武史氏(キーボード)、名越由貴夫氏(ギター)、キタダマキ氏(ベース)、玉田豊夢氏(ドラム)といった豪華サポートメンバーが参加。ツアー初日のライブ音源は、カバーアルバム『秋の日に』の初回限定盤に収録されており、ツアー最終日の模様はWOWOWでも放送されました。

チャートにおける成功とアルバム収録曲

『縦横無尽』は、リリース初週で約2.9万枚を売り上げ、オリコン週間アルバムチャートで2位、Billboard JAPAN週間総合アルバムチャートでも3位を獲得するなど、商業的にも大きな成功を収めました。

アルバムには、「光の世界」、「stranger」、「この道の先で」、「浮世小路のblues」、「十六夜の月」、「春なのに」、「東京協奏曲」、「passion」、「sha・la・la・la」、「just do it」、「shining」、「rain -愛だけを信じて-」、「P.S. I love you」の13曲が収録されています。それぞれの楽曲には、ドラマや映画の主題歌、カバー、コラボレーションなど、様々な背景があり、宮本浩次というアーティストの幅広さを示しています。

まとめ：『縦横無尽』が示す宮本浩次の可能性

『縦横無尽』は、宮本浩次というアーティストの幅広さ、そして、その才能の深さを余すことなく示した作品です。音楽性、リリース形態、プロモーション、ツアー、そしてチャート成績、あらゆる面で高い評価を得た本作は、まさに「縦横無尽」という言葉がぴったりの、傑作アルバムと言えるでしょう。

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