置賜郡

置賜郡の歴史と地域情報

置賜郡（おきたまぐん）は、山形県にかつて存在した歴史的な郡で、長井郡として知られていた時期もあります。郡の名称の由来や地域の変遷を通じて、その歴史を学ぶことができます。

郡の範囲

置賜郡は以下の地域に該当しますが、正式な行政区画としては画定されていません。おおまかには、米沢市、長井市、南陽市、東置賜郡の全域、西置賜郡の大部分（白鷹町針生を除く）、上山市の中山地区の一部が含まれます。このように、置賜郡は広範な地域に広がっていました。

歴史的背景

置賜郡の名前は、日本書紀に登場しる669年の記録に遡ります。この時期には、「優𡺸雲郡」と呼ばれ、蝦夷が出家を願い出るという出来事が記されています。このことから、置賜の前身がすでに存在していたことが窺えます。この郡名の由来となる「優𡺸雲」は、当時の評制に基づいた呼称であるとされます。

711年には、出羽国に移され、その後平安時代末期には奥州藤原氏の支配下に置かれました。藤原氏の滅亡後は、大江広元が支配し、その子の長井時広が継承しました。以降、長井氏は地域の支配を強化していきます。置賜郡は長井荘と呼ばれることも多く、長井氏が米沢を拠点にしたことから、地域名として定着します。

近世の変遷

康暦2年（1380年）、長井氏は伊達宗遠の攻撃を受け、置賜郡は伊達氏の領土となります。天正19年（1591年）には、豊臣秀吉の命により伊達政宗が国替えを命じられ、代わりに蒲生氏郷がこの地に配置されます。その後、慶長3年（1598年）に蒲生氏が減封され、上杉景勝がこの地域の統治を行いました。

近代への移行

明治維新を迎えると、置賜郡は新しい時代に突入します。1869年には出羽国が分割され、本郡は羽前国に属するための調整が行われました。そして廃藩置県により、置賜郡は米沢県となり、その後置賜県に引き継がれ、1876年には山形県に統合されました。1880年には郡区町村編制法に基づいて、置賜郡は消滅し、南置賜郡や東置賜郡、西置賜郡がそれぞれ発足します。

結論

置賜郡は、山形県における歴史的な地域であり、多くの歴史的出来事が関わった場所でもあります。長い歴史の中で様々な政治的変遷を経て、今の地域の形成に寄与してきました。現在はこれを踏まえて、地域の文化や歴史を大切にしながら、新たな発展を目指しています。

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