美江神社

美江神社の概要

美江神社（みえじんじゃ）は、岐阜県瑞穂市美江寺に位置する由緒ある神社です。中山道美江寺宿の近くにあり、かつてはこの地に天台宗の寺院、美江寺が存在していました。美江寺は1549年、斎藤道三の稲葉山城築城の際、城の裏鬼門を守るために移築され、その後の美江神社の基礎となったとされています。また、神社の境内には1567年に織田信長の命で建立された美江寺観音が存在します。

沿革の歴史

美江神社の創建時期は不明ですが、平安時代に作成された美濃国神名帳には「正六位上 美江明神」と記載されています。これに基づき、美江神社が美江寺の鎮守であったと考えられています。

1549年に美江寺が稲葉山城下に移転された際、美江明神は一時的に衰退したと見られています。しかし、1566年には美濃国本巣郡十四条村から権現を分祀し、熊野権現社と改め、その後1868年に熊野神社に、さらに1881年には美江神社に改名されました。1914年には美江寺城址にあった八幡神社と神明神社が合祀されています。

祭神について

美江神社の祭神については、はっきりとした記録はないものの、2つの説があります。

1つ目は伊邪那美が祭神とされる説で、これは永禄9年に分祀された権現が白山権現であるとされることに由来しています。これを根拠に、岐阜県神社明細帳には伊邪那美が祭神として記載されています。

2つ目は熊野権現を祭神とする説で、永禄9年から以降、神社は熊野権現社と名乗り、江戸時代を通じて熊野権現と呼ばれていました。明治14年に美江神社と改称されたことを考慮すると、熊野三社の主神が祭神とされている可能性も高いです。

文化財の紹介

美江神社には、瑞穂市に指定された有形文化財があり、その中に陶磁のこま犬が含まれています。これらの文化財は、美江神社の文化的価値を高める役割を果たしています。

所在地とアクセス

美江神社は岐阜県瑞穂市美江寺917に位置し、岐阜県道92号岐阜巣南大野線の沿線、美江寺交差点の前にあります。最寄りの交通機関としては樽見鉄道美江寺駅から徒歩8分、またはみずほバス鷺田・船木線の「美江寺駅」バス停からも徒歩8分でアクセスできます。

その他の境内

神社の境内には八幡神社や美江寺観音が構えており、更に中山道美江寺宿跡を示す石碑も存在します。美江神社前はT字交差点となっており、中山道はここから南に方向を変えています。

美江神社は、長い歴史を持つ信仰の場であり、訪れる人々にとって心の安らぎを提供する場でもあります。

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