群馬県道・長野県道93号下仁田臼田線

群馬県道・長野県道93号下仁田臼田線

群馬県道・長野県道93号下仁田臼田線は、群馬県甘楽郡下仁田町から長野県佐久市に至る主要地方道です。この道路は、険しい山間部を通過するため、その道のりは決して容易ではありません。しかし、その歴史は古く、地域の人々の生活と密接に結びついてきました。

概要

下仁田町から南牧村の谷奥へと進み、南牧川の渓谷を遡上します。さらに馬坂川沿いを上り、県境を越えると、佐久市の集落を経て田口峠に至ります。峠には短いトンネルがあり、これを抜けると雨川の渓谷を下り、臼田市街へと続きます。分水嶺は田口峠ですが、県境は分水嶺よりも東側に位置しており、佐久市の一部地区は利根川水系に属しています。

主要地方道に指定されているものの、道幅が狭く大型車両の通行は困難です。特に県境付近の狭岩峡は地形が険しく、多数のヘアピンカーブや急勾配が存在します。そのため、主要な交通路としては機能していません。道路状況の厳しさでは、国道18号の碓氷峠旧道をはるかに凌ぎます。

路線データ

起点：群馬県甘楽郡下仁田町大字下仁田（国道254号交点）
終点：長野県佐久市下小田切（国道141号交点）
重要な経過地：群馬県甘楽郡南牧村

歴史

田口峠越えの道は、9世紀には最澄が通過した記録が残るほど歴史があります。江戸時代には、佐久地方と群馬県南西部を結ぶ交易路として利用されました。1877年には、群馬県道三等に指定され、その後も拡幅工事などが行われてきました。しかし、地形的な制約から、現在でも狭隘な区間が多く残っています。

この道路は、県境が分水嶺よりも東側にあるという特殊な条件により、連絡路としての役割を担っています。また、峠の標高が比較的低いため、周辺の他の峠道が冬季閉鎖される中、通年通行が可能となっています。

しかし、峻険な地形のため落石や倒木も多く、2007年には豪雨により通行不能となり、集落が一時孤立する事態も発生しました。

年表

1982年：主要地方道下仁田臼田線に指定
1983年：群馬県区間が県道下仁田臼田線に認定
1993年：主要地方道に再指定

路線状況

重複区間：
群馬県道45号下仁田上野線
長野県道121号上小田切臼田停車場線
長野県道2号川上佐久線
道の駅：道の駅オアシスなんもく

地理

通過する自治体は、群馬県の下仁田町、南牧村、長野県の佐久市です。

交差する道路

群馬県
国道254号
群馬県道208号下仁田停車場線
群馬県道45号下仁田上野線
群馬県道193号下仁田小幡線
群馬県道172号小平下仁田線
群馬県道202号黒滝山小沢線
群馬県道201号星尾羽沢線
群馬県道108号下仁田佐久穂線
長野県
長野県道120号三分中込線
長野県道2号川上佐久線
長野県道121号上小田切臼田停車場線
* 国道141号

まとめ

下仁田臼田線は、歴史と自然が織りなす魅力的な道路です。その険しさゆえに、運転には十分な注意が必要ですが、それを乗り越えた先には、美しい景色や地域の文化が待っています。

もう一度検索