群馬県道125号一本木平小井戸安中線

群馬県道125号 一本木平小井戸安中線

群馬県道125号 一本木平小井戸安中線（ぐんまけんどう125ごう いっぽんぎだいらこいどあんなかせん）は、群馬県高崎市榛名山町の榛名山中腹に位置する一本木平を起点とし、群馬県安中市安中の安中市街地を終点とする一般県道です。

概要

本路線は、高崎市の榛名山地域と安中市中心部を結ぶ計画上の経路ですが、途中で自動車が通行できない区間や、県道指定が途切れる分断区間が複数存在します。このため、起点から終点までを一本の県道として連続して通行することは現実的に不可能であり、両地域を結ぶ主要な交通路としての機能は担っていません。榛名山と安中市街地を結ぶ経路としては、他に群馬県道211号安中榛名湖線や群馬県道48号下仁田安中倉渕線などが利用されています。

歴史と経緯

本路線の起源は、大正8年（1919年）に定められた旧道路法に基づく群馬県道一本木原市線に遡ります。現在の道路法が施行された後の1959年（昭和34年）9月18日、群馬県はこの一本木原市線を廃止し、その区間（群馬郡榛名町大字榛名山字一本木平から安中市大字原市）を引き継ぐ形で、一般県道として一本木平小井戸安中線を認定しました。路線全体の終点である安中市安中五丁目（下野尻交差点）から安中一丁目までの約2.3キロメートルの区間は、かつて一級国道18号線（現在の国道18号）として指定されていた区間を継承したものです。

経緯から、この県道は高崎市榛名山町一本木平から安中市原市までの区間と、旧国道18号であった安中市原市から安中市安中までの区間に大きく分けることができ、特に前者の区間は、後述するように分断区間を含み、さらに細かく異なる性格を持つ部分に分かれています。

路線状況

本路線の起点は、群馬県高崎市榛名山町字一本木平にある群馬県道33号渋川松井田線および群馬県道211号安中榛名湖線の交点です。起点を進むと、しばらくの間は群馬県道33号渋川松井田線と経路を共有します。この重複区間は、高崎市倉渕町にある倉渕郵便局前の交差点（国道406号も交差）まで続きます。

倉渕郵便局前交差点で県道33号と分かれた後、本路線は初めての単独区間に入ります。烏川を渡る水沼橋を経由しますが、この単独区間は短く、わずか800メートルほど進んだところで、県道としては自動車が通行できない区間となります。この先、次の県道区間までは、主に林道や徒歩道を経由する形となり、事実上の分断状態です。

その後、高崎市と安中市の市境付近、尾根筋に近いあたりから、再び自動車通行が可能な県道区間が現れます。この区間は秋間川の上流に沿って南西方向へ約4.5キロメートル続き、茶臼山の麓近くに至ります。路面は舗装されていますが、道幅は狭く、山間部特有の曲がりくねった道が特徴です。途中で他の主要道路との交差はありません。

この山道区間の終点付近からは、再び県道としての指定が途切れる分断区間となります。ここから先は、別の林道などを介することで次の県道区間へ連絡することは可能ですが、県道単独で連続して通行することはできません。

安中市に入り、上後閑地区にある長源寺の付近から、再び県道として整備された区間が現れます。この区間は、後閑川に沿うように安中市原市方面へと続き、後閑地区の住民生活を支える重要なアクセス道路として機能しています。安中市上後閑では群馬県道122号八本松松井田線と150メートルほど重複し、安中市中後閑では群馬県道216号長久保郷原線と250メートルほど重複します。長源寺付近のごく一部を除けば、おおむね2車線が確保されており、比較的走りやすい道となっています。安中市原市では再び県道216号と重複し、その後群馬県道48号下仁田安中倉渕線と安中市安中まで重複します。

安中市原市から終点までは、かつて国道18号として指定されていた旧道区間を引き継いでいます。ここは歴史的な旧中山道の一部にあたり、沿道には往時を偲ばせる松並木なども見られます。安中市安中では国道18号（安中総合学園高校交差点）、群馬県道214号磯部停車場上野尻線、群馬県道132号下里見安中線、群馬県道212号安中富岡線、群馬県道211号安中榛名湖線など、多くの県道と交差します。終点に近づくにつれて安中市の中心市街地を通過し、賑やかな区間となります。終点は安中市安中四丁目、国道18号と接続する下野尻交差点です。

地理

本路線が通過する自治体は、群馬県高崎市と群馬県安中市です。複数の河川や山間部を通り抜け、最終的には安中市の市街地に至る、変化に富んだ地形を通過します。

全体として、複数の分断区間を持つため、地図上で描かれた路線全体を通行することはできません。実質的には、高崎市倉渕地区、安中市上後閑・原市地区、安中市街地の生活道路、および途中の山間アクセス路という、それぞれ独立した機能を持つ区間に分かれている、特殊な性質を持つ県道と言えます。

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