義安郡

義安郡は、中国にかつて存在した郡であり、その歴史は東晋時代に遡ります。ここでは、その成立から変遷、そして終焉までを詳細に解説します。

義安郡の成立と変遷

義安郡は、413年（義熙9年）に東晋によって東官郡が分割される形で誕生しました。当初、義安郡は広州に属していました。

南朝時代に入ると、その管轄範囲にも変化が見られます。南朝宋の時代には、海陽・綏安・海寧・潮陽・義招の5県を管轄していました。続く南朝斉の時代には、綏安・海寧・海陽・義招・潮陽・程郷の6県を管轄するようになります。

南朝梁の時代には、行政区画の再編が行われ、東揚州が設置されました。義安郡は東揚州に属することになります。その後、東揚州は瀛州と改称され、義安郡も瀛州に属しました。しかし、南朝陳の時代になると、瀛州は廃止されています。

隋代における義安郡

589年（開皇9年）、隋が南朝陳を滅ぼすと、義安郡は廃止され、潮州に編入されることになりました。しかし、その歴史はここで終わりません。607年（大業3年）に州が廃止されて郡が置かれると、潮州が義安郡と改称されたのです。この時、義安郡は海陽・程郷・潮陽・海寧・万川の5県を管轄していました。

唐代とその後

唐が建国されると、義安郡は再び潮州と改められ、その名に幕を閉じました。

雍州の義安郡

特筆すべき点として、南朝斉の時代には、雍州にも義安郡が存在しました。この義安郡は、郊郷・東里・永明・山都・義寧・西里・義安・南錫・義清の9県を管轄していました。

以上が、義安郡の歴史の概要です。その成立から廃止、そして一時的な復活まで、様々な変遷を経てきたことがわかります。

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