老健局

老健局について

老健局（ろうけんきょく）は、厚生労働省の内部部局の一つであり、高齢者医療と福祉に関する行政を担う重要な組織です。2001年1月6日の中央省庁再編により、旧厚生省の老人保健福祉局が組織変更され、現在の老健局が発足しました。この再編は、厚生省と労働省の統合に伴い、高齢者福祉に関する施策をより一体的に推進するために行われました。

所管業務

老健局は、高齢者の生活を支えるために、以下のような幅広い業務を担当しています。

1. 高齢者の福祉増進: 高齢者が地域社会で安心して生活できるよう、様々な福祉サービスの提供や制度の拡充を行います。
2. 高齢者の保健向上: 高齢者の健康寿命を延ばすため、健康診断や予防接種の推進、健康増進に関する啓発活動などを行います。ただし、保険局が所管する業務は除きます。
3. 介護保険事業: 介護保険制度の運営や見直しを行い、高齢者が必要な介護サービスを受けられるよう支援します。
4. 福祉・保健・介護保険に関する事業の発達、改善及び調整: 高齢者福祉、保健、介護保険に関する事業が円滑に進むよう、関係機関との連携や調整を行います。ただし、社会福祉法に基づく報告徴収や検査は除きます。
5. 福祉用具の研究開発・普及: 高齢者の生活をサポートする福祉用具の研究開発を促進し、適切な利用を推進します。
6. 高齢者福祉・保健施設の整備: 高齢者向けの施設整備に関する支援を行い、質の高い施設を提供します。
7. 高齢者虐待防止: 高齢者虐待の防止、虐待を受けた高齢者の保護、養護者への支援に関する業務を行います。

組織

老健局は、以下の部署で構成されています。

総務課
介護保険指導室
介護保険計画課
高齢者支援課
認知症施策・地域介護連携推進課
認知症総合戦略企画官
老人保健課

これらの組織が連携し、高齢者福祉に関する政策の立案・実施を担っています。

不祥事

2021年3月、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、老健局の職員が深夜まで送別会を開催し、クラスターが発生するという不祥事が起こりました。この問題は、社会的な批判を浴び、厚生労働大臣が給与を自主返納する事態となりました。

参考文献

厚生労働省組織令

関連項目

* 老人福祉法

老健局は、高齢化が進む日本において、高齢者の生活を支える非常に重要な役割を担っています。今後も、高齢者福祉の向上に向けて、様々な取り組みが求められます。

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