聖ソフィア聖堂

聖ソフィア聖堂、またはアギア・ソフィア聖堂は、キリスト教における重要な聖堂の名称です。多くは正教会に所属し、神の叡智を象徴するか、ソフィアという名の聖人を記念して名付けられています。世界各地に存在する同名の聖堂や大聖堂について、以下に詳細を解説します。

主な聖ソフィア大聖堂

アヤソフィア (旧アギア・ソフィア大聖堂)
トルコのイスタンブールに位置し、かつてはキリスト教の大聖堂でしたが、現在はモスクとして使用されています。その歴史的価値から、イスタンブール歴史地域の一部としてユネスコの世界遺産に登録されています。かつてはコンスタンティノープル総主教座がおかれていました。

キエフの聖ソフィア大聖堂
ウクライナのキエフに位置し、1037年に創建されました。聖ソフィア大聖堂と関連する修道院建築物群、キエフ・ペチェールシク大修道院とともに、世界遺産に登録されています。キエフ・ルーシ時代を代表する建築物の一つです。

ノヴゴロドの聖ソフィア大聖堂
ロシアのノヴゴロドに位置し、1045年から1050年にかけて、ウラジーミル1世の子ヤロスラフ1世の子であるノヴゴロド公ウラジーミルによって建てられました。キエフにある同名の大聖堂の壮麗さを再現したいという公の願いが込められています。こちらも世界遺産に登録されています。

ポラツクの聖ソフィア大聖堂
ベラルーシのポロツクに位置し、原型は1044年に建てられました。ベラルーシ最古の教会として知られています。

その他の聖ソフィア聖堂

上記以外にも、ヴォログダやハルビンなど、各地に聖ソフィア大聖堂が存在します。また、ネセバル、ソフィア、テッサロニキ、ミストラス、トレビゾンド、ニカイアなどにもアギア・ソフィア聖堂が点在しています。

表記について

日本正教会では、以下の2種類の表記が用いられています。

聖ソフィア聖堂: 各国語で「聖」を意味する語を漢字で置き換えた表記です。
アギア・ソフィア聖堂: 「聖」を意味する語を中世・現代ギリシャ語読みで転写した「アギア」を用いた表記です。

一方、「ハギア・ソフィア聖堂」という表記は、古典ギリシャ語読みであるため、日本正教会では一般的に用いられません。また、キリスト教の教会内では、宗派を問わず「寺院」という表記は使用されません。

本稿では、ギリシャ系の正教会聖堂については「アギア・ソフィア - 」、非ギリシャ系の正教会聖堂については「聖ソフィア～」という表記を用いています。

関連項目

ソフィア (曖昧さ回避)
同名の正教会の大聖堂の一覧
復活大聖堂
至聖三者大聖堂
救世主顕栄大聖堂
生神女福音大聖堂
生神女就寝大聖堂
生神女庇護聖堂
三成聖者大聖堂
アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
* 大聖堂の一覧

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