聖マイケル・聖ジョージ勲章

例えば、外交官や英連邦の行政官などがこれに該当し、彼らはその役職に応じて自動的に受章することが一般的です。また、軍人にあたる者も、戦功よりも民事業務での貢献が評価される形となります。一方、王族の叙勲は希少であり、叙勲の対象は限られています。さらに、女性に関しては長らく叙勲が少なかったため、1970年代以降に制度化されたことから、女王以外の女性王族に対する叙勲が一世紀以上なかったことが特記されます。

勲章のデザイン

聖マイケル・聖ジョージ勲章の名称は、イングランドの守護聖人であるセント・ジョージ（聖ゲオルギオス）と大天使ミカエル（聖マイケル）に由来しています。モットーは「Auspicium Melioris Aevi」（より良き時代の象徴）であり、勲章のセレモニーはセント・ポール大聖堂にて行われます。この勲章は、名誉や功績を認められた者に授与されるもので、騎士団（勲爵士団）への入団を意味します。

勲章には3つの等級があり、各階級によって授与される記章やシンボルが異なります。1等はナイト・グランド・クロス（男性）とデーム・グランド・クロス（女性）、2等はナイト・コマンダー（男性）とデーム・コマンダー（女性）、3等はコンパニオン（どちらの性別にも該当）です。

ナイト・グランド・クロス（GCMG）

ナイト・グランド・クロスは定員が125名で、騎士団の中でも非常に高い地位を示します。授与される記章は、大綬を用いて右肩から左腰に掛けるスタイルであり、星章を胸元に飾ることができます。

ナイト・コマンダー（KCMG）

ナイト・コマンダーは375名が定員となっており、顔を合わせるとリボンや中綬の佩用方法が異なるため、女性のデーム・コマンダーとは見た目が多少異なります。

コンパニオン（CMG）

コンパニオンは最下級勲章であり、定員は1750名です。男性の場合は中綬を胸から下げ、女性の場合は肩のリボンとして佩用します。

総括

聖マイケル・聖ジョージ勲章は、イギリスにおける外交的な貢献を象徴するものであり、その歴史的な背景や授与の対象者、勲章のデザインなど多岐にわたります。そのため、勲章の持つ意義と影響力は、現代においてもなお重要なものといえるでしょう。

もう一度検索