肖

肖（しょう）という姓について

「肖（しょう）」は、漢姓の一つで、特に中国と朝鮮で見られる姓として知られています。中国の姓の中では、2020年の第7回全国人口調査によると、全体の中で33番目に多い姓となっており、その数は758.56万人に達します。また、中国では、「肖」の漢字が「蕭」の略字として一般的に用いられることがあるものの、正確な簡体字は「萧」であることが強調されています。過去には、第二次漢字簡化方案にて「肖」が正式な字として扱われた時期もありましたが、その後廃案となりました。この結果、一部の個人の身分証明書には「萧」ではなく「肖」が記載されている場合がありますが、改姓の手続きが難しいため、実際には「肖」のまま定着していることが少なくありません。最近では、元々の「萧」姓に戻る動きも見られます。

「肖」という氏は、基本的には「蕭」の略字と考えてよいですが、「肖」としての存在も無視できません。明代に成立した『万姓統譜』には、肖姓の人々が6名挙げられており、これにより「肖」という姓の歴史的な側面が窺えます。また、漢字辞典の『新華字典』では、10版までは俗字として扱われていましたが、11版においては単に「姓」として記載されるようになりました。

台湾においても「肖」という姓は存在し、2018年の統計によると292番目に多い姓で、666人が確認されています。

著名な人物

著名な肖氏の人物として、湖南省長沙市出身の銀行家・肖鋼（本名は蕭鋼）が挙げられます。このように、肖という姓を持つ人々は、多岐にわたって活躍しています。

朝鮮における肖

肖（しょう、ソ、チョ、朝: 소、초）は、朝鮮においても広く見られる姓の一つです。2015年の韓国統計によれば、肖氏は全員「ソ」と読むことが明確にされています。特に、済州島に居住する「晋州肖氏」という家系が70人おり、他の氏族の本貫は不明ですが、肖姓を持つ氏族には多様性があります。

済州島に伝わる肖太王の伝説によると、彼の先祖は漢人であり、元の姓は趙氏であると言われています。先祖が何代も前に趙から「走」を経て「肖」に改姓したとのことですが、『朝鮮氏族統譜』では済州肖氏の起源を「元投化人」と記録し、その複雑なルーツが示されています。

1930年度の韓国の国勢調査では、済州島の左面に肖姓の世帯が6世帯存在していたことが報告されています。

このように、「肖」という姓は中国と朝鮮の両方で見られ、それぞれの文化と歴史の中で独自の重要性を持った姓となっています。

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