肝付兼久

肝付兼久 (きもつき かねひさ)

肝付兼久は、戦国時代に活躍した武将であり、肝付氏の第14代当主です。文明14年（1482年）、父である肝付兼連の死によって、わずか10歳という若さで家督を相続することになりました。しかし、その直後から、彼の人生は波乱に満ちたものとなります。

幼少での家督相続と反乱

家督を継いだばかりの兼久に対し、大叔父にあたる肝付兼広らが島津氏と結託して反乱を起こしました。この事態を受け、兼久は居城を離れ、志布志の新納忠続を頼って日向国へと逃れることになります。幼くして家督を継いだ兼久にとって、この反乱は非常に大きな試練でした。

復帰と島津氏との戦い

日向国で力を蓄えた兼久は、新納忠続の支援を受けて反乱を起こした兼広らを討伐し、見事当主の座に復帰を果たしました。その後、兼久は島津氏との関係修復を試み、当時の当主であった島津忠昌に加冠役を依頼し元服を行います。しかし、両者の関係は再び悪化し、その後も戦いが続くことになりました。

兼久は新納忠続や伊東氏らと協力して島津忠昌と戦い、優位に立ちました。この結果、島津忠昌は劣勢となり、永正5年（1508年）にはその圧力に耐えかねて自殺するに至りました。

その後

忠昌の死後も、島津氏との戦いは続きましたが、島津氏内部での内紛が相次いだため、兼久のほうが優勢であったとされています。大永3年（1523年）、兼久は51歳でこの世を去りました。彼の死後、家督は子である兼興が継ぐことになりました。

肝付兼久の生涯は、幼くして家督を継ぎ、叔父の反乱による没落、そして復帰、さらに島津氏との激しい戦いと、まさに波乱万丈なものでした。彼の戦いぶりは、戦国時代の武将としての気概を示すものであり、後世に語り継がれています。

もう一度検索