育英西中学校・高等学校

概要

奈良県奈良市三松四丁目に校舎を構える育英西中学校・高等学校は、学校法人奈良育英学園が運営する、併設型中高一貫教育を実施する私立女子校です。

「豊かな教養と純真な人間愛をもって社会に貢献できる女性の育成」を建学の精神に掲げ、キリスト教の理念に基づいた宗教教育や情操教育を教育の柱としていますが、ミサなどの特定の宗教行事は行われません。

関西大学の高大接続パイロット校であり、立命館大学とも交流協力協定を締結するなど、大学との連携を重視しています。交通アクセスとしては、近鉄富雄駅から徒歩約20分ですが、登下校時には奈良交通による直通バスが運行されています。学校のシンボルとして、菫（すみれ）と霞（かすみ）というスクールキャラクターが存在します。

沿革

育英西中学校・高等学校は1983年に開校しました。2008年には学校法人立命館との交流協力協定が結ばれ、立命館コースが設置されるなど、教育体制の拡充を進めてきました。2016年には学園創立100周年を迎え、歴史を重ねています。

国際教育の分野では、2018年に国際バカロレア（IB）のミドルイヤーズプログラム（MYP）候補校となり、その教育プログラム導入への取り組みを開始しました。2019年には、文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革事業（地域協働事業）」におけるグローカル型の推進校に指定され、地域との連携を通じた教育の質の向上を目指しました。

そして2021年、奈良県で初めて、さらに女子校としては日本で初めてIBのミドルイヤーズプログラム（MYP）認定校となりました。これは、グローバルな視点を育む探究型学習への取り組みが高く評価された結果と言えます。2023年には開校40周年を迎えています。

教育課程・特色

本校では、中学校・高等学校ともに普通科を設置し、加えて「立命館コース」と「特設コース」（高等学校はⅠ類・Ⅱ類に分かれる）を設けています。

中学校では、国際バカロレア（IB）のミドルイヤーズプログラム（MYP）を導入し、国際的な視野と探究心を育む学習を展開しています。また、英語教育に力を入れており、マンツーマンのオンライン英会話「CHATTY」や、外国人教員2名が担当する「English Plus」といった独自のプログラムを通じて、実践的な英語コミュニケーション能力の向上を図っています。

立命館コースを選択した生徒は、所定の要件を満たすことで立命館大学への進学が可能です。中学校3年次の修学旅行ではオーストラリアを訪れ、現地で3日間のホームステイを体験するなど、異文化理解を深める機会を提供しています。

高等学校の立命館コースも、同様に立命館大学への内部進学制度が設けられています。

大学連携・進路

本校は、多岐にわたる国内外の大学と教育連携協定を結んでいます。2006年度に関西大学と協定を結んだのを皮切りに、現在では国内10大学、海外6大学等との間で協定を締結しており、生徒たちの多様な進路選択を支援する体制を整えています。

国内協定大学には以下の大学が含まれます。

• - 2006年 関西大学
• - 2007年 近畿大学、帝塚山大学、立命館大学
• - 2009年 畿央大学
• - 2015年 梅花女子大学
• - 2020年 都留文科大学
• - 2021年 大阪府立大学、京都女子大学
• - 2022年 大阪公立大学、武庫川女子大学
• - 2023年 大阪樟蔭女子大学

海外協定大学等には以下の機関が含まれます。

• - 2020年 Linköping University （スウェーデン）、The Girls' Religious Diniyyah School （インドネシア）
• - 2021年 Taylor’s University （マレーシア）、Merced College （アメリカ・カリフォルニア州）、Vancouver Island University （カナダ・ブリティッシュコロンビア州）、Algoma University （カナダ・オンタリオ州）

卒業生の進路実績としては、例年10名から20名程度の生徒が国公立大学へ進学しています。私立大学へは、関西大学や立命館大学を中心に、産近甲龍グループ、京都女子大学、武庫川女子大学といった女子大学を含め、多くの卒業生が多様な大学へと進んでいます。

アクセス

最寄り駅は近鉄奈良線 富雄駅で、駅から学校までは徒歩でおよそ20分かかります。また、登下校の時間帯には、富雄駅と学校を結ぶ奈良交通の直通バスが運行されており、多くの生徒が利用しています。

（脚注、関連項目、外部リンクは辞書記事としては省略）

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