背任者

『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン6第3話「背任者」詳細解説

あらすじ

このエピソードは、主要な登場人物たちの運命が大きく動き出す重要な回です。ジョン・スノウの復活を軸に、各キャラクターがそれぞれの道を進んでいきます。

〈壁〉にて

蘇生したジョン・スノウは、ダヴォス・シーワースとメリサンドルと対話をします。彼は自分が刺されたことを覚えており、メリサンドルはスタニスを「約束の王子」と信じていたことを後悔します。その後、ジョンはアリザー・ソーンら反逆者を処刑し、自らのナイツウォッチとしての責務を終えたと宣言し、去ります。

〈狭い海〉にて

サムはジリと息子を連れ、オールドタウンへ向かう船旅に出ます。彼は、メイスターの訓練を受ける間、ジリと息子を故郷の〈角の丘城〉に住まわせることを提案し、彼女はそれを受け入れます。

〈壁〉の北にて

ブランは〈三つ目の鴉〉と共に過去の幻視を見ます。若き日の父エダードが、妹リアナを救出するために〈喜びの塔〉へ向かう場面を目撃します。そこで、アーサー・デインらとの激しい戦いが繰り広げられ、最後にエダードは勝利するものの、ブランは父がなぜ勝てたのかを疑問に感じます。塔の中から悲鳴が聞こえ、ネッドとハウランドが中へ入る場面で幻視は終わります。ブランは真実を知りたいと願いますが、〈三つ目の鴉〉はまだその時ではないと諭します。

ヴァエス・ドスラクにて

デナーリスは、ドスラク人の聖地ヴァエス・ドスラクに連れてこられ、族長の寡婦たちと対面します。彼女は、自分たちの運命が族長の集会で決定されることを知ります。

ミーリーンにて

ヴァリスは、〈ハーピーの息子たち〉に情報を流していたヴァーラを尋問し、彼女の息子を人質に取って脅迫します。これにより、〈ハーピーの息子たち〉の背後にはユンカイ、アスタポア、ヴォランティスの奴隷商人がいることが判明します。ティリオンは、これらの都市への攻撃はミーリーンの防備を弱体化させると主張します。

ブレーヴォスにて

アリアは〈黒と白の館〉で訓練を続け、視力を取り戻すために名前を明かします。彼女は、かつての自分と決別し、新たな道を歩み始める決意をします。

キングズランディングにて

クァイバーンが子供たちのスパイ組織である「小鳥たち」を操り始めます。ジェイミーとサーセイは、マウンテンを連れて評議会に乗り込み、ドーンの一件について話し合おうとしますが、評議会は拒否します。トメンはハイ・スパロウに母サーセイの罪を償うまでの墓参りを許可するように要求しますが、ハイ・スパロウはこれを拒否します。

ウィンターフェルにて

スモールジョン・アンバーはラムジーに忠誠を拒否し、オシャとリコン・スタークを人質として差し出します。これにより、ラムジーはスターク家の最後の男の子を掌握します。

詳細

ジョン・スノウの復活と決意:
ジョンは復活後、反逆者を処刑することで、ナイツウォッチでの過去の責任から解放され、新たな決断を下します。彼の決意は、今後の物語において重要な転換点となります。

過去の幻視の重要性:
ブランの幻視は、過去の出来事の真実を明らかにし、物語の背景にある複雑な関係性を浮き彫りにします。〈喜びの塔〉での出来事は、物語全体における重要な要素であり、今後の展開に大きな影響を与えるでしょう。

各地の陰謀:
ミーリーン、キングズランディング、そしてドーンでは、それぞれの陰謀が進行しており、物語の緊張感を高めます。権力闘争、復讐、そして策略が絡み合い、各キャラクターの運命を左右していきます。

アリアの復帰:
アリアは視力を取り戻し、新たなアイデンティティを模索します。彼女の成長と変化は、物語の大きな見どころの一つです。

まとめ

「背任者」は、多くの重要な出来事が重なり合い、物語を大きく動かすエピソードです。ジョン・スノウの決意、過去の幻視、各地の陰謀、そしてアリアの復帰など、見どころが満載です。このエピソードは、今後の物語の展開を予感させ、視聴者を惹きつける魅力に溢れています。

この回で、各キャラクターの目的や立場が明確になり、次なる展開への期待が高まります。特に、ジョン・スノウの行動は、今後の物語に大きな影響を与えるでしょう。

制作背景

脚本:
脚本は、原作者との協議に基づき、未発表の原作「冬の狂風」に沿って書かれました。アリアのストーリーは「竜との舞踏」、サムの旅は「乱鴉の饗宴」、エダードのシーンは「七王国の玉座」が基になっています。

撮影:
スペインのザフラ城が、ドーンの〈喜びの塔〉のロケ地として使用されました。

評価

視聴者数:
このエピソードは、728万人の視聴者数を記録しました。

受賞:
第68回プライムタイム・エミー賞では、編集賞シングルカメラ・ドラマシリーズ部門にノミネートされました。

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