膻中穴

膻中（だんちゅう）について

膻中（だんちゅう）は、任脈に属する第17番目の経穴であり、古くは元児、上気海とも呼ばれていました。心包経の募穴であり、気会としても知られています。

位置

膻中は、左右の乳頭を結んだ線と、胸骨体の正中線が交わる点に位置します。これは、おおよそ第4肋間の高さに相当し、乳中穴、天谿穴、神封穴、天池穴、輒筋穴、淵腋穴といった他の経穴と同じ高さにあります。

効能

膻中は、主に以下の症状に効果があるとされています。

乳汁不足
乳腺炎
狭心痛

これらの効果から、膻中は特に胸部の疾患や、気の巡りに関わる症状に用いられることが多いです。

筋肉・神経・血管

膻中の周辺には、以下の筋肉、神経、血管が通っています。

知覚神経：肋間神経前皮枝
* 動脈：内胸動脈の枝

これらの構造は、膻中への刺激が、どのように身体に影響を与えるかを理解する上で重要です。

名前の由来

「膻」という字は、心臓の下にある横隔膜、または心包を指す言葉です。膻中という名前は、この経穴が胸部の中心に位置し、心臓と密接な関係があることに由来すると考えられています。



膻中は、その位置と効果から、様々な症状の治療に用いられる重要な経穴です。専門家の指導のもと、適切な刺激を行うことで、その効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

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