臨済宗建長寺派

臨済宗建長寺派について

臨済宗建長寺派は、鎌倉時代に中国から渡来した蘭渓道隆（らんけいどうりゅう）によって開かれた、臨済宗の一派です。大本山は、神奈川県鎌倉市にある建長寺です。

歴史

1253年（建長5年）、鎌倉幕府五代執権の北条時頼は、中国・宋から蘭渓道隆を招きました。蘭渓道隆は、中国の高僧である無明慧性（むみょうえしょう）に師事し、1246年（寛元4年）に33歳で来日しました。九州、京都を経て鎌倉に入り、北条時頼の要請を受けて建長寺に入りました。建長寺は、蘭渓道隆が開山した寺であり、臨済宗建長寺派の根本道場となっています。

蘭渓道隆は、中国宋時代の純粋で厳しい禅をそのまま日本に伝えました。建長寺は、たちまち天下の禅林として名を馳せ、多くの修行僧が集まりました。最盛期には、千人を超える修行僧が、蘭渓道隆の指導を受けていたと伝えられています。建長寺は、禅の修行道場であると同時に、中国文化を受容し、勉学に励む場でもありました。

蘭渓道隆の教えは、現在も建長寺に国宝として残る「法語規則」によって確認することができます。この規則は、禅の修行における心構えや作法を定めたもので、当時の禅宗の厳格な様子を今に伝えています。

主な寺院

臨済宗建長寺派には、大本山の建長寺をはじめ、多くの寺院が属しています。主な寺院としては、以下のものがあります。

建長寺
一峰院
円融寺
海蔵寺
龍峰寺
宗禅寺
寿福寺
東明寺

これらの寺院は、それぞれに歴史と特色を持ち、臨済宗の教えを現代に伝えています。

特徴

臨済宗建長寺派の特徴は、蘭渓道隆が伝えた宋時代の厳しい禅の教えを忠実に守っている点です。禅宗の修行は、座禅を中心に、厳しい規律の中で行われます。また、建長寺派の寺院は、禅の道場としての役割を果たすだけでなく、地域の人々にとって心の拠り所となる存在でもあります。

脚注

建長寺
臨済宗建長寺派 - 全日本仏教会


臨済宗建長寺派は、日本の禅宗の歴史において、重要な役割を果たしてきました。蘭渓道隆が伝えた禅の教えは、今もなお、多くの人々に影響を与え続けています。

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