自動化ゲート

自動化ゲートとは

自動化ゲートは、日本の空港において出入国審査をより簡素かつ迅速に行うために導入されているシステムです。このシステムは、対面での審査官とのやり取りを必要とせず、ゲートに搭載された機械を用いて出入国者を認証します。これにより、利用者は時間を短縮し、スムーズに出入国手続きを進めることができます。特に、日本国籍を持つ者や、外国人で有効な旅券や在留カードを持つ者が対象です。

設置空港

自動化ゲートは以下の空港に設置されています：

• - 成田空港（第3ターミナルを除く）
• - 中部空港（第2ターミナルを除く）
• - 関西空港
• - 羽田空港（第2ターミナルを除く）

これにより、多くの利用者が便利にシステムを利用できます。

顔認証システムの導入

2021年から、成田空港や羽田空港では新たに顔認証システム「Face Express」が導入されました。これにより、事前に専用端末で自分の顔画像とパスポートを紐付けることで、出入国ゲートや搭乗ゲートを通過できるようになります。このシステムでは、従来のように職員による確認が不要となり、利用者の手間を大幅に軽減しました。

利用登録

自動化ゲートを利用するには、まず利用登録が必要です。この登録は自動化ゲートが設置された空港、または東京・名古屋・大阪の出入国在留管理局で行えます。搭乗日当日でも登録は可能ですが、登録時には自身で指紋を提供し、機械操作ができることが条件です。登録が行われると、パスポートの最終ページにスタンプが押され、登録されたことが証明されます。これにより、自動化ゲートが設置されている空港であれば、どこでも利用可能となります。

登録時には、日本国籍を持つ利用者は旅券の記載事項と指紋の登録が必要ですが、顔写真の撮影は行われず、通過時にも顔写真を撮影することはありません。もしパスポートが失効した場合、登録データは削除されるため、再発行時には再度の登録が必要になります。また、自動化ゲートの利用を停止したい場合は、書面で出入国在留管理庁に申請が必要です。

自動化ゲートの利用方法

自動化ゲートの利用方法は明確で、無人の透明なボックス型ゲートに入る際に、日本国旅券の身分事項ページをかざします。この時、登録した指の指紋を読み取る端末で認証が行われます。指をスキャンした後、認証の結果が画面に表示され、本人確認が完了すればゲートが開きます。重要な点として、無人ボックス型の自動化ゲートを利用する場合、パスポートに出入国の証印が押されないため、スタンプが必要な方は有人レーン型を利用するか、出国後に確認印を貰う必要があります。

顔認証システムの発展

2017年には、東京国際空港で顔認証による自動化ゲートが試験導入されました。従来の手続きが不要で、IC旅券を持っていれば、そのまま利用が可能です。このシステムは、2018年から全国の空港でも導入が進み、2020年には外国人の出国手続きにも対応するようになりました。

世界的な類似システム

自動化ゲートは日本だけでなく、他の国でも採用されています。例えば、香港やマカオでは、各検問所で自動ゲート「e-channel」が導入されており、マレーシアやシンガポールでも類似のシステムが運用されています。韓国でも仁川国際空港や金浦空港に自動ゲートが設置され、外国人客にも利用が広がっています。

このように、自動化ゲートは出入国管理のスムーズな運営に大きく寄与しており、今後もその進化が期待されます。

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