自殺総合対策会議

自殺総合対策会議について

自殺総合対策会議は、自殺対策基本法を根拠とする厚生労働省の特別機関です。この会議は、日本における自殺とそれに関連する諸問題に対し、総合的な対策を立案・推進することを目的としています。

組織と役割

組織の長は厚生労働大臣が務め、自殺対策に関する事項の審議、対策の実施推進、自殺総合対策大綱の策定、関係行政機関との調整などを行います。日本の[[行政機関]]において、自殺対策を専門に司る機関としては最上位に位置づけられています。

会議の構成員は、会長である厚生労働大臣のほか、国務大臣の中から内閣総理大臣が指名した関係者が委員として参加します。また、委員の中から会長の職務を代行する者が事前に指名されます。さらに、国務大臣以外にも、関係行政機関の職員から厚生労働大臣が任命した幹事が置かれています。会議の事務局機能は、厚生労働省社会・援護局の総務課が担当します。

沿革

2006年に議員立法として成立した自殺対策基本法に基づき、自殺総合対策会議が設置されました。当初は内閣府の下に置かれていましたが、2016年の法改正により厚生労働省に移管されました。

2006年法時代

2007年には、内閣全体の自殺対策指針となる『自殺総合対策大綱』が取りまとめられました。この大綱では、自殺に関する様々な対策が示され、数値目標として2016年までに自殺死亡率を2005年比で20%減少させることを掲げました。

しかし、2007年から2008年にかけて硫化水素を用いた自殺が急増し社会問題化しました。また、大綱策定中に現職委員が自殺するという痛ましい出来事も起こりました。

2008年には、『自殺対策加速化プラン』の策定と『自殺総合対策大綱』の一部改正が行われました。改正された大綱では、自殺を助長するウェブサイト対策が盛り込まれましたが、大綱改正に取り組んだ現職会長の不適切な発言が関係団体から抗議を受ける騒動も発生しました。

2009年には、自殺対策を担当する国務大臣らで構成される「自殺対策緊急戦略チーム」が新設され、年度末の対策に主眼を置いた『自殺対策100日プラン』が策定されました。

2011年には、自殺対策の実働部署である内閣府自殺対策推進室が、キャッチフレーズとして「あなたもGKB47宣言!」を制定しましたが、遺族への配慮を欠くとして批判を浴び、最終的に「あなたもゲートキーパー宣言！」に改められました。

2012年には、自殺対策総合大綱の見直しが行われ、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現」が副題として明示され、精神科医療体制の充実などが重点施策として盛り込まれました。

2016年法改正

2016年の改正自殺対策基本法の施行により、自殺対策に関する業務は内閣府から厚生労働省に移管され、自殺総合対策会議も厚生労働省の管轄となりました。厚生労働省内には、事務次官を本部長とする自殺対策推進本部が設置されました。

会議の目的と活動

自殺総合対策会議は、自殺対策基本法に基づき、自殺対策に関する基本方針や重要事項を審議し、自殺対策を総合的かつ効果的に推進するための活動を行っています。具体的には、自殺総合対策大綱を策定し、関係行政機関との連携を図りながら、自殺防止のための様々な施策を推進しています。

関連情報

充て職: 会議の構成員は、それぞれの役職に就いている者が充てられる、いわゆる「充て職」です。
日本における自殺: 日本の自殺問題や精神保健に関する情報も参照してください。
自殺対策基本法: 自殺対策の根拠となる法律です。
自殺報道ガイドライン: 自殺に関する報道において配慮すべき事項をまとめたものです。
日本の[[行政機関]]: 日本の[[行政機関]]に関する情報も参照してください。

外部リンク

自殺対策 - 厚生労働省: 厚生労働省の自殺対策に関する公式ウェブサイト。
自殺総合対策会議: 自殺総合対策会議に関する情報。
自殺総合対策大綱: 自殺総合対策大綱に関する情報。


この文章は、自殺総合対策会議の概要、組織、沿革、目的、活動内容、関連情報などを包括的に解説したものです。

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