自治医科大学附属病院

自治医科大学附属病院（じちいかだいがくふぞくびょういん）は、栃木県下野市にある学校法人自治医科大学が運営する医療機関です。大学病院として、高度で専門的な医療を提供するとともに、地域医療の中核としての役割も担っています。

沿革

本院の歴史は1974年に始まります。同年1月17日に設立が許可され、同年4月15日には診療を開始しました。その後、医療ニーズの多様化や高度化に対応するため、様々な専門センターや部門が設けられてきました。1982年には地域家庭診療センター、1984年には核医学センターが開設され、機能の拡充が図られました。創立20周年を迎えた1994年には記念祝賀会が挙行されています。

感染症対策においては、1995年にエイズ診療拠点病院としての指定を受けました。また、災害発生時における医療支援体制の強化も進められ、1996年には災害拠点病院に指定されています。同年には総合周産期母子医療センターも開設され、高度な周産期・新生児医療を提供できる体制が整いました。

2000年代に入ると、臓器別・疾患別の専門センターの開設が相次ぎました。2004年には消化器、呼吸器、脳神経といった主要分野のセンターや、血管内治療部、無菌治療部などが開設されました。翌2005年には腎臓センター、2006年には臨床腫瘍科、とちぎ子ども医療センターが開設され、専門医療の提供体制がさらに充実しました。2007年には地域がん診療連携拠点病院にも指定され、がん診療における中心的な役割を担っています。

近年の主な動きとしては、2007年に外来治療センターや生殖医学センター（不妊治療・体外受精）、2008年に脳卒中センター、成人先天性心疾患センター、光学医療センター、2009年に糖尿病センター、2010年に看護職キャリア支援センターが開設・設置されるなど、多岐にわたる分野で機能強化が進められています。

組織・機能

自治医科大学附属病院は、多数の診療科と専門センター、中央施設、各種部門から構成される高度な医療複合体です。診療科としては、総合診療部をはじめ、内科系・外科系の各専門分野（循環器、消化器、呼吸器、脳神経、腎臓など）、血液科、内分泌代謝科、アレルギー・リウマチ科、臨床腫瘍科、感染症科、緩和ケア科、放射線診断科・治療科、精神科、皮膚科、乳腺科、移植外科、形成外科・美容外科、整形外科、産科、婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、眼科、麻酔科、リハビリテーション科、病理診断科、歯科口腔外科・矯正歯科などが設置されています。

さらに、特定疾患や特殊な治療に特化した専門センターや部門も充実しています。総合周産期母子医療センター、重症心不全治療部、無菌治療部、緩和ケア部、成人先天性心疾患センター、脳卒中センター、糖尿病センター、リウマチセンター、てんかんセンター、がん相談支援センター、腹膜播種治療センターなどがあり、それぞれ高度な専門医療を提供しています。

診療を支える中央施設としては、中央手術部、鏡視下手術部、中央放射線部、臨床検査部、病理診断部、輸血・細胞移植部、薬剤部、臨床栄養部、臨床工学部などがあります。また、血管内治療センター、透析センター、光学医療センター、生殖医学センター、移植・再生医療センター、リハビリテーションセンターなども重要な役割を担っています。

その他の各種部門には、救命救急センター、集中治療部、高度治療部、腫瘍センター、医療の質向上・安全推進センター、臨床感染症センター、卒後臨床研修センター、看護部、患者サポートセンターなどがあり、教育、研究、安全管理、患者支援、職員サポートといった病院運営の多角的な機能を担っています。

特色

本院は大学附属病院として、高度医療の提供に加え、医学研究および次代を担う医療従事者の教育にも力を入れています。また、栃木県における災害派遣医療チーム（DMAT）の構成部隊に指定されており、大規模災害発生時には医療支援活動を行う体制が整備されています。地域の中核病院として、専門性の高い医療を必要とする患者さんを受け入れ、安全で質の高い医療の提供に努めています。

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR東日本・東北本線（宇都宮線）の自治医大駅が最寄り駅となります。駅から病院までは徒歩で約15分、または東口から関東自動車の路線バスに乗車してアクセスすることが可能です。

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