自然環境研究センター

一般財団法人自然環境研究センター

一般財団法人自然環境研究センターは日本の東京都墨田区江東橋に本拠を置き、人間と野生動物、そして自然環境とのより良い関係構築を目指している非営利の研究機関です。このセンターは、生物学や生物保護管理学の観点から、人と自然の調和を図るための様々な研究を行っています。

主な活動

野生動物の保護管理

センターの主な業務の一つは、野生動物の保護とその管理に関する活動です。特定鳥獣保護管理計画に基づき、人間活動と野生動物の共生を促進するためのさまざまな調査や計画を実施しています。具体的な取り組みには、以下のようなものがあります：

• - ニホンツキノワグマの保護管理計画（群馬県）
• - ニホンジカのモニタリング調査（群馬県）
• - ニホンイノシシの保護管理計画策定調査（香川県）
• - 外来生物対策として、オオヒキガエルやカミツキガメの防除に関する調査を行っています。

重要生態系や希少種の保全

人為的な環境破壊に対応するため、重要生態系の調査や希少種の保全にも力を入れています。これには次のような業務が含まれます：

• - レッドデータブックの改訂（環境省）
• - 千葉県レッドデータブックの作成や、重要生態系保全調査（石川県）などが含まれます。

自然再生事業

また、自然環境の再生計画の策定と実施にも注力しています。開発などによって損なわれた自然を復元するために以下のような調査を行っています。

• - 大台ヶ原の自然再生調査
• - 小笠原の自然再生調査など。

学習と普及

このセンターでは、地域の生物多様性を保護するための普及啓発活動やエコツーリズムの推進、環境学習プログラムの作成を行っています。シンポジウムや研修会の開催も特徴的な取り組みです。また、環境に関する情報を広めるために、パンフレットや展示パネルの作成など、多岐にわたる情報発信活動が行われています。

組織と沿革

1978年に設立された当センターは、1992年に名称を自然環境研究センターに変更しました。理事長には東京大学名誉教授の大塚柳太郎氏が就任しています。組織は、専務理事、理事、監事、評議員で構成され、多様な専門家が集まっています。

批判と課題

近年、同センターは象牙登録証の発行に関する批判も受けており、米国の環境保護団体からは虚偽登録のガイドラインを提供しているとの指摘があります。一般からの信頼を維持しながら、これらの批判にどのように対処していくかが今後の課題とされています。

参考文献

• - 環境省野生生物課 編著『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物』シリーズ

一般財団法人自然環境研究センターは、野生動物保護と生態系維持のために多様な取り組みを展開しており、今後も環境保全の活動に寄与していくことが期待されています。

もう一度検索