自由の森学園中学校・高等学校

自由の森学園中学校・高等学校

埼玉県飯能市に位置する自由の森学園中学校・高等学校は、1985年に設立された私立の教育機関です。本校は、生徒一人ひとりが自立した人間として成長することを目指し、独自の教育理念を掲げています。特に、成績やテストによる序列化を避け、全生徒が平等に成長できる教育環境の提供を重視しています。そのため、定期テストは基本的に実施されず、評価は自己評価と教員からのコメントを基にした分厚い評価表で行われます。

教育と行事の特徴

自由の森学園は、前期後期制を導入し、教育行事は生徒自身の実行委員会と教員による協議を経て進められます。また、毎年秋には公開教育研究会が開かれ、授業や実践の内容について、幅広い意見交換が行われます。この取り組みは生徒・教師・一般参加者にとって、貴重な学びの場となっています。

学校内には約150人を収容する寮が完備されており、地方からの入学生も受け入れています。寮では3食の食事が提供されるほか、通学生向けの食堂も備えています。食の安全を重視し、産地が明確な食材を使用したメニューが利用できます。そのため、学生たちは健康的で多様な食生活を送ることができます。

本校では、全国の学校では珍しいサンバ講座も開かれ、生徒の自由な選択肢として人気を博しています。また、この講座を基に結成された「自由の森学園サンバ音楽隊」は、浅草サンバカーニバルへの出場を果たし、数々の賞を受賞してきました。2024年に指導教員の定年退職を迎えることから、同隊の活動は一区切りを迎えますが、卒業生たちはその伝統を引き継いでいます。

設立からの軌跡

自由の森学園の設立は1983年に始まり、学校法人としての認可を得たのは1985年2月のことです。同年4月には創立式が行われ、本校の教育が始まりました。1988年には初の卒業生を送り出し、以降、日本の教育界においてユニークな立ち位置を確立しています。年間を通じて多様なイベントが行われ、その中でも学園祭や音楽祭は特に生徒たちの創造性を発揮できる場として重視されています。特に音楽祭では、各学年の自由曲が披露され、多様な音楽体験が楽しめます。

注目の卒業生たち

卒業生には、国際政治学を教える大学講師や映像作家、声優、俳優、ミュージシャンなど多彩な職業に就く人物が名を連ねています。中には、ブラジルのカーニバルに出場した経験を持つ卒業生もおり、自由の森学園で培った経験が各々の人生にプラスの影響を与えていると言えます。

まとめ

自由の森学園中学校・高等学校は、個性を大切にした教育を行い、従来の枠を超えた自由な学びの場を提供しています。教育、食、文化活動など多面的なアプローチを通じて、生徒一人ひとりが人間として成長する機会を提供し続けています。未来の可能性を広げる、そんな教育機関としての役割を果たし続けるでしょう。

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