自由連合 (国家間関係)

自由連合（じゆうれんごう）

自由連合とは、国と国との間で外交および防衛権限を委託しながらも、対等な関係を維持する国家間の連携の形態を指します。これは、歴史的な帝国主義時代に見られた保護国と宗主国の関係とは大きく異なります。自由連合の政治的な位置づけは、1960年に国連が発表した植民地独立付与宣言の付属文書でその意味と形態が明確に示されました。

概説

自由連合は、国際連合によって承認されるためにいくつかの条件があります。これらの条件は以下の通りです：

1. 選択の自由: 自由連合は、その地域の住民によって自由に決定されなければなりません。
2. 明確な条件: 自由連合の条件は、当事国を拘束する形で明確に文書化されている必要があります。
3. 内政自治: 結成された連合地域は、内政に関して実質的な自治権を有しなければなりません。
4. 外交権の制限: 連合の政体を受け入れる国に委任される権限は、連合国の内政に実質的に干渉できない内容でなければなりません。
5. 終了手続き: 自由連合協定には、連合が終了する際の手続きが明記されている必要があります。この手続きは、双方にとって容易に実施可能かつ、連合国の人々に自治権が継続されることを考慮したものでなければなりません。

自由連合を結ぶ国々

自由連合の例として、アメリカ合衆国とパラオ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦との関係があります。これらの国々はアメリカとの自由連合盟約を結んでおり、アメリカ軍が国防を担当するとともに、一部の外交権もアメリカに一定期間委ねています。これらの国々は国際連合の加盟国であり、ニュージーランドによるクック諸島やニウエの地位に比べて、より独立した状態であると評されています。しかし、軍事や外交権を他国に委任している状況が本当に独立国と呼べるかどうかについては、評価が分かれています。

一方、ニュージーランドとクック諸島、ニウエの関係では、1988年にニュージーランドが「自国が参加する国際合意の効力は、もはやクック諸島・ニウエには適用されない」と宣言しました。クック諸島は1992年に、ニウエは1994年にそれぞれ国際連合から「条約を締結する能力が完全である」と認められました。具体的には、クック諸島は32か国及びEUと、ニウエは12か国（EUを含む）と外交関係を持っています（2015年5月時点）。しかし、国際連合における両地域の代表権は依然としてニュージーランドが有しており、大多数の国際連合加盟国はクック諸島とニウエを国家として正式に認めず、「ニュージーランド領」として扱っています。事実、日本は各国を2011年と2015年にそれぞれ独立国家として認めましたが、両地域の住民はニュージーランドの市民権を持っているため、法律的な側面では独立国としての性格が十分に確立されていないのが現状です。

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